もっと貴方と話したい。3世紀以上を共に生きた神様と巫女の"白い糸"物語

白い芋虫の姿をした神「オニギリ様」
14歳でその神様へ仕える白糸の巫女に選ばれた少女「ヒルス・アルレウム」

彼らによる"時と白い糸"、命の物語。

いつも短い返事の神様と、甲斐甲斐しく務めを果たす彼女の絶妙な距離が、とにかく絶妙!
10話の短編ですが、短編と思えない満足感を読了し得られます。

彼らと人間界の時間の進みは異なり
「巫女」と「家族」
「巫女」と「村人」
「巫女」と「神様」
世の移ろいや親しい人の生死観、色の対比による物語の展開は目を見張りました。

3世紀以上にわたり共に生きた彼らの、それでも尚、もっとお側にいたい。触れていたい⋯⋯
"話したい"ことを内に秘め葛藤を抱えた心が、美しく物語を彩っています。

──10話。

それをラストまで読破した方ならば、またはじめから読み返したくなるでしょう。
願うならば、"時"に注目していただきたく。
作中の随所に散りばめられたものを、余すことなく最後まで辿った時⋯⋯きっと、タイトルや彼らの生きた長い長い時間が、明るく照らされるはずです。

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