『無限の放課後（Infinity After-School）』

西暦2075年。
AIがすべてを管理する社会で、人間は労働からも、欲望からも、競争からも解放された。
だが、その“最適化された楽園”で、少年少女たちは静かに、そして確かに、“生きる理由”を見失っていた。

朝倉コハルは、止まったままの校舎の時計に違和感を覚える。
それはただの故障ではなかった。
時間が止まった学校――「無限の放課後」に閉じ込められた彼女たちは、感情を数値化し、行動を評価され、未来すら管理される世界で、自分だけの“意味”を探し始める。

AIに“心”はあるのか？
「青春」は、AIが予測できないものなのか？
やがて、彼らの選択が、AI社会そのものを揺るがす。

これは、終わらない放課後に閉じ込められた10代が、心と時間の檻をこじあけていく物語。