蜘蛛の糸のように張り巡らされたシナリオの魅力に絡め取られてしまう

 この作品、端的に言って傑作です。

 芥川龍之介の蜘蛛の糸がベースになっているのですが、それ以外にも芥川作品のキャラが登場して、元の作品を知っている人はニヤリと笑ってしまうようなネタが散りばめられています。

 ネタの元になった作品たちはシリアスな物語なのに、なぜかこの小説はコメディになっているところがすごいです。

 今回も黒澤カヌレさんらしい意外性のあるヲチが用意されているのですが、芥川の個々の作品だけでなく仏教の話もうまく絡んだ結末は驚くと同時に「うまい!」と唸らされてしまいました。

 芥川龍之介の作品をあまり知らなくても楽しめると思います。是非ご一読を!
 

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