洋楽、あるいは絵画のように
- ★★★ Excellent!!!
この物語には、搾取や共生、生と性、伝統と現代化、善悪、弱さ、葛藤など、様々なテーマが織り込まれ、ただの因習村ものではない、ただのハーレムものでもない、多層的な世界が広がっています。
ここで『なんだか難しそう……』と思って読まずにいるのは、あまりに勿体ない。
私はこの物語を、洋楽や絵画のように楽しんでいました。……限界集落の物語なのに洋楽、とは、おかしな話なのですが。
ストーリーを追っていると、ハッと目を見張るようなカッコいい表現が現れて、繰り返し味わいたくなる。
次第に輪郭が掴めて、だんだん理解できてくる。
各キャラクターの気持ちに寄り添いたくなる。見守りたくなる。
展開も加速していき、もう抜け出せなくなっている自分に気付く。
そうして読んでいるうちに、〝読む〟こと自体が心地よくなってくる。
そんな体験、してみてください。
人を選ぶ物語かもしれない、だからこそ、選ばれたあなたは幸運です。