リアリストの少女と謎のイケメン陰陽師が大正の世の帝都を駆ける!
- ★★★ Excellent!!!
まるでプロの作家様が書かれたかのような非常にハイクオリティな作品です。
まず大正時代を舞台にしているのがニクい。明治でも昭和でもない大正。
いまだに裏で怪異や魑魅魍魎が跋扈しつつも、『現代文明』は確実にやって来つつあるという絶妙な時代だと思います。
またその大正時代の時代考証が、とにかく凄い!文化・風俗・地理・当時の時事……時代小説としても十分楽しめるほど興味深く、同時に為になります。
もちろんキャラクターも素晴らしく、主人公二人の亜寿沙と維吹のコンビがとっても魅力的なのです。
リアリストでお転婆な亜寿沙と、イケメンで凄い陰陽師なのだけど一般生活が送れなさそうな維吹のどこかコミカルなやりとりを読んでるだけでも面白いです。
亜寿沙の姉探しという縦の軸を巡りながら、数々の怪異にまつわる事件を解決していく二人。
あなたも二人と一緒に大正帝都にトリップしてみませんか?
なかなか進展しそうでしない仲にやきもきする楽しみもありますよ。