宝石の森で、約束が光る

  • ★★★ Excellent!!!

森がとにかく暗いのに、宝石だけがふっと灯りみたいに見えてくるのが好きでした。
泉のところの空気が、冷たくて、でも甘い匂いがしそうで。目が離れなくなります。
言葉が少ないやり取りほど、刺さる瞬間があって、読んでいて息を止めました。
とくに「番人だ」という一言。短いのに、背中が見える感じがしました。
それから、火の色が変わる場面は、読んでるこっちの心拍まで早くなる。
最後のほうで、胸元の“光”に触れる場面は静かで、そこだけ時間がゆっくりでした。
説明されすぎないのに、目に見えるものがちゃんと残るので、気づいたらページをめくってました。

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