本作を読むと、たいせつな誰かに花束を贈りたくなります。ただの花束ではなく、意味の、思いの籠もった花束を。主人公は、花屋さん。日々、花を買う人たちに接客しています。そしてたいていのお店に常連客がいるように、主人公の花屋さんにもいます。はじめは、常連客の優しいエピソードを、主人公の優しいまなざしで語る、ほっこりしたお話かと思いました。ですが常連客の本当の事情を知ると、いっきに切なくなる。未読の方はぜひ、お手に取って、それから花屋さんへ立ち寄ってみてください。お勧めです。
町のお花屋さんから他者の人生を垣間見るような感じがとても素敵でした。でもそれってお客さん一人一人のことを思ってお花を売っているからですよね。後半の展開は悲しいですが、それも人生というか、悲しいだけでは終わらないのも良かったです。
咲いた喜び、散る悲しみ、花の一生のように人生を重ね合わせた作品でした。
ひたすらに優しい物語と思いきや過酷な現実も感じさせられました。そんな中でも花言葉に気持ちを乗せて花を贈る人の優しさにあふれた物語だと思いました。きれいに完結しており読後感も素晴らしかったのですが、同じ舞台でまた別の物語も読んでみたいと思いました。
花束を贈る時に見える笑顔それは花屋さんが見せる笑顔だったり花束を購入した人が見せる笑顔だったりそしてその花束をもらった人が見せる笑顔笑顔が見られない花束を贈る時涙と共に贈る時それでも心はあの人に届いているそう信じて今日も花束を贈る
憧れの花屋を切り盛りする主人公と、やってくる客とのささやかなやりとりを描いた短編。色鮮やかな花に囲まれた仕事は魅力的ですが、重労働や水仕事もあり、大変な場面もたくさんあります。それでも、お客さんにぴったりの花を選ぶのは、やりがいのある仕事だと思いました。物語で、主人公は常連客の一人である紳士へ、花言葉のメッセージが込められたさまざまな花を勧めていきます。贈る花を通して、紳士の人生が垣間見られました。人の人生に優しく寄り添いながら、凛と咲く花のように仕事を全うする花屋の物語です。
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