概要
噺家・てやん亭 今竹松の語る怪談噺、お楽しみいただけたら幸いです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!実は怖くて不気味なのに噺家・てやん亭さんが軽妙洒脱に語ってくれる怪談噺
まずは冗談を交えた軽い枕から始まるホラー。
語り手が噺家さんなので、ぽんぽんぽんとテンポよく、リラックスさせてくれてからの本題入りになります。
個人的には、噺家さんの名前だけで掴みは万全!
そして、一人暮らしのある男の部屋から始まる怪談噺。
みぎてだけ。
物事が発生するには、由来と因果があり、それが根を伸ばして事象となります。
凄惨で湿り気ある話を、語りに噺家さんを起用することで取っつきやすくしてくれています。
グロは、気分によっては受け付けない時がありますからね。
噺家さんの語りにより、大切に慈しむ姿勢を見せる男が好男子に見えるホラーです。
慈しみは美しいですが、増殖は勘弁…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人の哀れさを笑いに包んで
日本の話芸「落語」は、昔から、現実より離れた物語を面白く語ってきた実績を持ちます。
時には恐ろしい話もあります。しかし噺家が人づてに聞いた話を語る、それもお笑いに包むという構造を設けることで、聴者は直接的な打撃を避けつつ情景の本質を咀嚼できます。
本作はホラーです。軽妙な語りに耳を傾けるうちに、恐ろしい結末に導かれていたことに気づきます。その時には引き返せません。お後がよろしいようで。
でも、どこか憎めないのは、噺家が自虐している、つまり語り手が、自分は人様をとやかく言えるほど偉くないと理解しているからです。断罪しません。まぁ、そんな話もあるでしょうな、痛いところをつつきやしませんと、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!怖さ、不思議さ、そして可笑しさ。様々な味を楽しめる落語調ホラー
語りは小説の命です。そこの語り口一つによって話の雰囲気がガラリと変わり、読む人がニコニコしながら読むか、それともゾワっと戦慄しながら読むかの違いが出てくるものです。
この『みぎてだけ』は、その点でとっても語りが上手い。まず落語調という形で、噺家が一つの『怪異譚』を語るという形式になっています。
とあるアパート。そこに住みついた男が、壁からある『奇妙なもの』が生えているのに気づく。最初は汚らしいと思って駆除していたが、それはだんだん『一つの形』となって成長していく。
場合によっては不気味なエピソードとなりそうな設定ですが、語りも軽妙な上、主人公もどこかとぼけた雰囲気で憎めない。
…続きを読む