概要
お相手は三十歳以上も年上の老人オッタヴィアーノ。
彼と過ごす日々は、ベアトリーチェにとって苦痛以外の何物でもなかった。さらに彼の前妻との間の子どもがベアトリーチェを苦しめる。娘のイザベラは彼女に敵意を剥き出しにし、自身の優位をアピールせずにはおれない女性であった。
そのような、ベアトリーチェにとっては地獄のような日々が数か月続いた頃。彼女はある人物のことを聞き知る。名はマチルダ。彼女は三百年前に生きていた、様々な異名を持つ強き女性であった。
調べていくうちに、ベアトリーチェはマチルダに憧れる。やがて彼女は騎士としての訓練を受けた
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- ★★★ Excellent!!!愛と毒が交差する宮廷劇、2人の距離が切なく熱い、胸を締める余韻が残る。
『レオナルドとベアトリーチェ』は、冒頭の『ある女の死』で毒と嫉妬の破壊力を突きつけ、その惨劇が後の宮廷へ火種として残り続ける構えが鮮やかである。愛が宝石であり、同時に危険な薬でもあるという宣言が、全体の空気を決めている。
華やかな場面ほど本音が漏れ、残酷さが際立つ。馬上槍試合で父のために振る舞うレオナルドと、女であることを刺されながら舞台に立つベアトリーチェが並ぶことで、同じ場所にいても自由の重さが違う現実が見えてくる。
舞踏会でガーターが外れ、『はしたない』と糾弾される一幕も印象的だ。レオナルドが彼女を連れ出す救いはあるが、その細さまで描かれている。さらにジュリアが媚薬を差し出す…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正義の女騎士がまぶしい歴史物語
西洋史に疎い私は、はじめに題名を見たとき、ベアトリーチェと言えば、かのダンテ・アリギエーリの永遠の恋人しか頭にありませんでした。
ところがそのベアトリーチェの心清らかさそのままに、プラス!ガーターを履いて鎧を着、躍動感に満ちた女騎士と貴族たちとの物語なのだと知り、おお、と胸が高まりました。
こざかしく下衆い男どもが多い中、いい人間もたくさんいて、彼女の心の輝きが物語の隅々最後までをあまねく照らしています。
個人的にはゲラルドとジュリアちゃんが一番好きです。ゲラルドがもっともっと早い時代に生きていれば、きっと煉獄でダンテとヴェルギリウスに出会って、ダンテに励ましの言葉をかけてもらえたに違いあり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!敗戦の尻ぬぐいで、三十歳以上も年上の男に嫁いだ十五歳の王女が恋をした!
ロレニア国の王女、十五歳のベアトリーチェ。
彼女は父王の失策による敗戦の尻ぬぐいで、三十歳以上も年上のオッタヴィアーノに嫁ぐことになります。
結婚相手のオッタヴィアーノには前妻との間に、新婦のベアトリーチェより二歳年上の娘や、ベアトリーチェと同い年の息子がいる始末。
ベアトリーチェの結婚はひどいものでした。
と、ここまで見ると、悲惨な結婚による陰々滅滅なお話かな、と思ってしまいますが、読んでみると、いじわるをされたりはしますが、全体的にあまり暗さを感じないんです。
状況は確かによくないのですが、主人公のベアトリーチェが気取らず、活発な性格であるのが救いになっているようです。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!舞踏会で始まる愛と陰謀のレクイエム
エミリア侯国に続く300年の呪いが、まるで歴史そのものの影のように作品全体を包み込んでいます。『レオナルドとベアトリーチェ』は、愛と宿命が複雑に絡み合う壮大な舞台劇。政略に囚われた者たちがそれでも希望を見出し、愛することを選ぶ姿に胸が締め付けられます。
レオナルドの葛藤は、古い体制と未来への願いとの狭間で揺れる人間の苦悩そのもの。ベアトリーチェは孤独な戦士として、尊厳を守りながらも共鳴する魂を求めています。舞踏会での運命的な出会いに始まり、陰謀と愛憎が織りなす物語は、美しくも残酷な一族の伝承を照らします。
一族の呪いが象徴する「過去」から、二人は逃れられるのか。歴史の奔流に抗いなが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!強くて賢いけど人間くさいベアトリーチェが愛と人々のために奮闘する物語
レオナルドがタイトルの初めに来ていてキャッチコピーもレオナルド中心になっていますが、私が誤解していなければ、主人公はベアトリーチェです。彼女は強くあろうと頑張って人々のために奮闘するのですが、賢くて強い一辺倒ではなく、愛のために理性を失う人間的な面もあり、共感しました。でもベアトリーチェだけでなく、男性キャラも魅力的でした。
実は、1人の男性が3人の女性を侍らすハーレム展開かと思って、最初ちょっと読み始めるのを躊躇していました。でももうすぐ完結すると知って読み始めたら、それは誤解と分かり、一気に読むほど没頭しました。この物語には、ハーレムとかそういう流行要素はなく、シリアスな本格的ヒストリ…続きを読む