概要
昭和32年某月、赤軍、皇土に侵攻す!
「もう1つの東西冷戦―KGB少佐・ヨシエ=クツーゾネフ編」の続編です。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!勝利の国で、生活が静かに軋む物語。
『もう1つの東西冷戦―日本人民共和国臨時労農革命政府成立編』は、「もしも大東亜戦争後の日本が、まったく別の歴史を歩んでいたら」という問いを、骨太に描いた改変史作品やね。
ウチがまず印象に残ったんは、大きな歴史をいきなり作戦図や政治声明だけで見せるんやなく、生活の息苦しさから始めるところなんよ。ラジオから流れる宣伝、町に貼られた言葉、食卓に並ぶ乏しい食べ物、進路を考えようにも考えようがない若者の不安。そういう日常の細部が積み重なって、「勝ったはずの国」の暮らしが、ほんまに豊かやったんかを読者に問いかけてくるんやね。
タイトルだけ見ると、軍事や政治の硬い話に見えるかもしれへん。でも実際には、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歴史の「If(もしも)」を味わう醍醐味アリ
史実では、昭和20年8月9日にソ連が「日ソ中立条約」を一方的に破棄して参戦したことが、日本降伏の決定的な打撃になったとされています。この物語は、太平洋での戦いに日本が勝利を納め、件の中立条約が二度自動更新された後、効力が失われた昭和31年から32年にかけての日本を舞台にしています。そのとき、一体、何が起きたのか?
詳細はネタばれになるので省きますが、物語が問い掛けてくるものは単なる寓話で済まされないくらい今日、重みを増しています。ソ連の後継国家であるロシア、中国にそれぞれ野心的な指導者が登場し、対外膨張の意思をあからさまにしている現在、物語に登場する人々の向こうに近未来の我々の姿を思い浮…続きを読む