ひとりぼっちな僕が光を追いかける理由。
- ★★★ Excellent!!!
実を言うと、僕も今、この物語の紺野と同じような閉塞感を抱えています。
それを打破するには、たとえば誰かを好きになることや、何かに夢中になること、あるいは思い通りにならない「光」を追いかけることが必要なのかもしれません。
仕事中も休みの日も、孤独や飽きに突き動かされるような思いを抱えていて、「捉えようのない光が欲しい」と思う瞬間がたくさんあります。
紺野の物語は、そんな僕にとっても他人事ではありませんでした。
青い鳥の寓話のように、幸せが実はすぐ近くにあるとしても、なかなかそれを実感できないのが現実です。
でも僕は、紺野とは違ってまだ生きている。遺影にしたい風景もなければ、あやめさんのような存在もいませんが、それでも生きています。
もしかしたら、この物語はあなたに「ひとりぼっちじゃない」と気づかせてくれるかもしれない。
疎外感の正体を問い直す力を持った、そんな作品です。
ご一読をお勧めします。