彼が言葉を「食べて」しまうのを、私は「見て」しまった。
- ★★★ Excellent!!!
他人が発した言葉を、視覚的に見ることが出来得る主人公の女子高生は、ある日転校生に出会う。転校生は、他人の発した言葉を、咀嚼して飲み込んでいた。それを目撃した主人公は、似たような能力を持つ彼を、特別な存在として見ることになる。そして、互いの能力を打ちあけ合う。しかしそこには、二人の能力が自身の暗い過去に関係するという発見があった。
これらのことで急接近した二人は、互いの能力について調べ始める。そして二人が偶然、同じ神社に通っていたことが判明する。そして彼は自分の能力を、返還したいと思うようになる。そこで二人が協力を仰いだのは、主人公の兄だった。主人公の兄は、大学で日本文化について学び、神様にも詳しかった。ついでに、妹にも甘い兄だったが、彼にも優しく接してくれた。
目に見えない言葉を、「見る」少女と、それを「食べる」少年。
二人の能力の秘密とは?
能力を返して、普通の高校生になれるのか?
是非、御一読下さい。