カオルは「龍の背」に乗ったのだ
- ★★★ Excellent!!!
この作品は紹介するのが非常に難しい作品である。
いつもの定食屋に行って、「おばちゃん、いつものアレちょうだい」と言う人には、薦めにくい。
けれど、おばちゃんに「今日は特別メニューがあるんだよ」と言われたとき「じゃあ、ソレお願い」と言える人には、是非お薦めしたい。
これは珍味であり、決してゲテモノではない。美味か否かを決めるのは、貴方自身だ。
タグの中に、「純文学」がある。だが、これは、純文学好きの人に太鼓判を押すためのもので、純文学が苦手という人を敬遠させるためのものではない。
純文学が苦手な人は、このタグは見なかったことにしてほしい。読み始めてしまえば、問題なくすんなり物語に入れると思う。そして「全然、純文学じゃないじゃん?」と思うだろう。
だが、やはり途中で、「……純文学かもしれない」意見を変えることになると思う。ただし、そのとき、読む手を止めることはない。先が気になるからである。
タイトルに「龍」とあるが、ファンタジー作品ではない。このタイトルの意味は、読み進めれば納得がいく。納得してしまえば、このタイトルはごく自然、それどころか、これ以外あり得ないと言い切ることができる。
具体的な内容を紹介する前に、随分と長文になってしまった。
まぁ、これでいいだろう。要するに、読めば分かる、ということだ。