概要
僕が知らなかったのは、君の走る姿だけじゃなかった。
小説家を夢見ながらも、自分の書いた物語を誰にも見せられずにいる高校一年生、水瀬朔。
九月のある日、図書委員を務める朔は、松葉杖をついた一人の少女と出会う。
彼女の名前は、朝倉ひかり。
夏の全国大会を目前に怪我をした、陸上部のエースだった。
明るくて、少しお調子者。何かと朔に話しかけてくるひかりと、本の感想を語り合う時間が、いつしか二人の日常になっていく。
やがて朔は、ひかりが走っていた頃の姿を知る。
そのひたむきさに背中を押され、自分も夢に向き合おうと決意する。
けれど、彼女が笑顔の奥に抱えている本当の思いには、まだ気づいていなかった。
走る君を知らない僕と、走ることが大好きな君。
これは、二人が互いを知り、少しずつ未来へ歩き出す青春の物語。
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