概要
高校は入学式で辞めた。父の最期には帰らなかった。
高校の入学式の日、担任に「今日で辞めます」と告げた。
それから3年間、ボクシングに打ち込んだ。
父は少林寺拳法の黒帯で、ボクシングが大好きだった。
私が唯一尊敬していた人間でもあった。
だが、酒によって父は変わってしまった。
亡くなる一か月前、私は父に取り返しのつかない言葉を吐いた。
そして、最後に会いに行くこともしなかった。
あれから3年。
今でも夢には、元気だったころの父が出てくる。
それから3年間、ボクシングに打ち込んだ。
父は少林寺拳法の黒帯で、ボクシングが大好きだった。
私が唯一尊敬していた人間でもあった。
だが、酒によって父は変わってしまった。
亡くなる一か月前、私は父に取り返しのつかない言葉を吐いた。
そして、最後に会いに行くこともしなかった。
あれから3年。
今でも夢には、元気だったころの父が出てくる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!また今度。があるつもりで、私たちは生きている。
高校の入学式で、今日で辞めます。と告げ、往復四時間近くかけてボクシングジムへ通う。そんな著者の生き方に驚きながら読み進めていたら、父と子の話が、思いがけず深く刺さりました。
世界戦の中継に向かって叫び、妻にうるさい!と怒られる父。この短いやり取りだけで、家の中の様子が浮かんできます。
その父を尊敬していたこと。変わっていく姿を受け入れられなかったこと。そして、口にしてしまった言葉。
自分の怒りも、都合の悪い記憶も、ここには書かれています。だからこそ、後悔の言葉が重い。
とりわけ、冒頭の、自分で決めたこと。が、終盤でもう一度響いてくるところを読んでほしい。
読み終えたあと、誰かの顔が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!また今度。が二度と来なかった。
高校の入学式の日、教師の説得を振り切って退学した少年。
大人になった彼は、父の体調が悪いと聞きながら、帰らなかった。
前者には強い意志があった。 後者には、決断さえなかった。
ボクシングに打ち込んだ日々。 かつて尊敬していた父が、酒によって変わっていく苦しさ。 そして、取り消すことのできない言葉。
このエッセイの凄みは、作者が自分を美化しないことだ。父のことも美化しない。怒りも後悔も、都合よく綺麗な思い出に変えようとしない。
だからこそ、最後の数行が重い。
人は、大きな決断ばかりを人生の分岐点だと思っている。
けれど、本当に取り返しがつかなくなるのは、また今度でいい。と思った瞬…続きを読む