北白川宮の名は、東北人にとって(特に幕末動乱の歴史に関心ある趣味者には)琴線に触れる響きがある。
幕末、輪王寺宮として仏門にあった北白川宮能久親王殿下は、新政府の乱暴な武力革命に反発、戊辰戦争に際して奥羽越列藩同盟の盟主として擁立された。降伏後は謹慎処分を経て海外(ドイツ)留学、帰国後は帝国陸軍として日清戦争に参加し、台湾平定中に病死。
流転の人生を歩んだ彼の、第二王子が本作の主人公である延久王。正史では夭折したばずの彼が、父から受け継いだ理と仁愛を胸に、明治・大正・昭和を歩む物語(たぶん)。
いずれ昭和天皇の相談役となって、あるいは英米首脳から信頼される外交チャンネルの大物として、破滅の未来を回避する…みたいな展開に期待。