概要
姿なき再会が、五歳の僕を少しだけ大人にした。
「可哀想」と言われ続けた五歳の蓮(れん)は、二歳の時に亡くなった十六歳の兄・遥(はるか)の帰りをずっと待っていた。お盆の夜、火と煙の道標を頼りに、小さな手でお線香を我が家へと向け、必死に兄を連れて帰る蓮。しかし、家に入っても姿が見えない兄に、悲しみが爆発し大泣きしてしまう。泣き疲れて眠った蓮は、夢のひまわり畑で遥と再会する。「姿は見えなくても、蓮の成長をずっと見守っている」という兄の言葉から、蓮は幼いながらに死の意味と絆を悟る。見えない兄との約束を胸に、前を向いて歩き出す家族の温かな再生の物語。
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