概要
音を消すことしかできない剣で、元奴隷は一族の仇に辿り着く。
「周りの音が、腕一つ分、小さくなる魔剣でございます。……ご入用で?」「いらん!」
魔剣商がそう言って笑わせるたびに、売れ残ってきた一振りがある。
その剣は、奴隷の少年「七番」の手の中でだけ、まわりの音をすべて消した。
四年前の冬の夜、燃える屋敷の物入れで、少年は父に言われた。
「何があっても、声を出すな」
父を斬った男の笑い声は、割れた鐘のようだった。
名を呼ぶ者は、もういない。
それでも少年は、自分の名を覚えている。
声を出すなと言われた夜から、四年。
名を奪われた少年は、音を奪う剣で、奪い返しにいく。
魔剣商がそう言って笑わせるたびに、売れ残ってきた一振りがある。
その剣は、奴隷の少年「七番」の手の中でだけ、まわりの音をすべて消した。
四年前の冬の夜、燃える屋敷の物入れで、少年は父に言われた。
「何があっても、声を出すな」
父を斬った男の笑い声は、割れた鐘のようだった。
名を呼ぶ者は、もういない。
それでも少年は、自分の名を覚えている。
声を出すなと言われた夜から、四年。
名を奪われた少年は、音を奪う剣で、奪い返しにいく。
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