──10000PVありがとう!
都築教官は黒板に大きく文字を書くと、チョークを置いた。
「まずは前回の答え合わせだ。カッコの中を言い換えてみろ」
教官は再びチョークを手に取り静かに書き始める。
かん「輝き」で
「クリニック」っ「松」「クリニック」
「輝きはシャイン、つまり『しゃ』をinする。クリニックは医院、松はパイン。上の文に『しゎ、い、ぱ、い』を入れると、『かんしゃでいっぱい』になる」
──教官は小松で何をやらかしたんだろう。
窓の外はまぶしいくらいに晴れていた。
「今日も感謝を込めて、少し遊びをしようか」
そう言って、教官はシャンパンを取り出した。
「お前も20歳だな」
教官がコルクスクリューをクルクルと回すと、キュッと音をたて栓が開く。
「私からのメッセージだ。」
『こし ぬる なくよ』
教官はコルクスクリューを紙の上に置いたあと、グラスにワインを注いでくれた。
「生きていれば必ず明日はくる」
都築教官はそう言ってグラスを傾けた。
「『こし ぬる なくよ』から『こ、る、く』を抜け。大っぴらには言うなよ」
教官がグラスのシャンパンを飲み干した。五分後に僕たちは、教官が小松を出禁になった理由を思い知るのであった。
本編はコチラから
https://kakuyomu.jp/works/16818622176728224633/episodes/16818622176728358003