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都築教官は黒板に大きく文字を書くと、チョークを置いた。
「まずは前回の答え合わせだ。アルファベットを13文字ずらすとこうなる。」
教官は再びチョークを手に取り静かに書き始める。
Gur phycevg vf Lnfh.
The culprit is Yasu.
「The culprit is Yasu.つまり、犯人はヤスだ!」
答えを聞いても意味が分からなかったが教官は「君たちが還暦を過ぎる頃に分かるさ」と笑った。窓の外はまぶしいくらいに晴れていた。
「今日は感謝を込めて、少し遊びをしようか。」
そう言って、教官は鼻メガネを取り出した。
「やっぱりやめとこう。照れるから。」
そう言って教官は鼻メガネを窓から投げ捨てた。僕は、何がしたいのかまるで分からず、困惑した。
「今日は謎解きをやってみよう。軽い遊びだ。ちなみに私は意外と解けない。」
教官は黒板に黙って文字を書き始めた。
・カルシウム+鉄→喫茶
・銅+テルル→可愛い
・窒素+ヨウ素+水素+酸素+窒素→?
「実は絵を使った謎解きにしようと思ったんだが……絵心が無さすぎた。」
教官は黒板に向き直り、静かに絵を描き始めた。
「鶏……鳩……いやダチョウ?」
馬場にもフォロー出来なかったが、トキらしい。
「謎解きのヒントは『国名』だ。トキをヒントにしたかったのだが絵心が……」
教官はしばらく謎の鳥の絵を見つめていた。
「……ちなみに、トキの学名は Nipponia nipponだ。」
教官は咳払いを一つして教室を出て行った。
本編はコチラから
https://kakuyomu.jp/works/16818622176728224633/episodes/16818622176728358003