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自作短編『RENDEZ-VOUS』『海と夕焼』解説

新しい短編を二本公開しました。それぞれの名前は『RENDEZ-VOUS』と『海と夕焼』です。

前者はSF映画風の世界観、後者はJRPG風の世界観に変身ヒロインもののアニメの皮を被せた作品となっていますが、二つとも私淑している三島由紀夫に対するオマージュが込められた作品となっています。

『RENDEZ-VOUS』のテーマは”行為と認識”。三島は生涯に渡って対立するこの二つの概念を案じ続け、陽明学で言う所の知行合一を成し遂げようと苦心した人物です。
「世界を変貌させるのは決して認識なんかじゃない。世界を変貌させるのは行為なんだ。それだけしかない」という台詞が三島の代表作である『金閣寺』に登場しますが、この言葉の通り”行動する”事にこそ人生の意味があるのだと思われます。
しかし、物語の主人公である玲司は行動する事が出来ない。そしてせっかく訪れた、千載一遇の変わるべきタイミングを逃してしまう。
行動できないという病は、現代人の宿痾であるように思われます。私はこの作品を通して、その宿痾を真っ向から見つめてみようと試みました。


『海と夕焼』はもっと露骨に三島の影響が強く、というか主人公のアンリという名前と作品のタイトル、そして物語の構成をそのまま三島の書いた短編小説、『海と夕焼』から勝手に拝借しました。
三島にとっても海と夕焼はとても大切な作品だったようで、彼は自解で〈私にとつてもつとも切実な問題を秘めたもの〉とまで言い切っているのですが、残念ながら彼の死後もこの作品は、あまり本格的な論究は為されていません。
この作品のテーマは”奇蹟”です。「何故神風は吹かず、日本は戦争に敗れたのか」三島を生涯に渡って苦しめたこの問いを理解したく、物語の舞台を現代人が最もイメージしやすいJRPG風の世界観に作り替えて、再構築してみました。
…が、やはり三島の筆力と私のお粗末な文章では比較にもならず、結局「三島の作品を現代人にも分かりやすくアップデートしてやろう」と無謀にも試みた私の思惑は失敗に終わりました。
それはともかく、三島作品のオマージュ(というか盗作)という点に目を瞑りさえすれば、自分的には割と気に入っている作品です。
ひょっとすると、神話が崩壊する瞬間はとてつもなく美しい時間なのかもしれません。ましてや主人公が美少女なら尚の事です。
…私の悪趣味なサディズムだと断じられればそれまでですが。直接的な描写こそありませんが、そこそこ猟奇的な内容になってしまいました。

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