たしか、19とか20の時でしたかね。
茨木のり子さんの『自分の感受性くらい』という詩を知ったのは。
知ったというか、大先輩に教えてもらったというか、叱咤激励を受けたというか。
まあ、昔っから色んな人に「お前は集中しなきゃ箸にも棒にもひっかからない奴だな」と言われ続けている次第でございまして。
とにもかくにも、その時からずっと私の座右の銘となっています。
なぜ唐突にそんな話を?
守れてなかったかな、と反省したからですね。
わりと自由にというか、自分勝手にやってはいるんですけれどね。
なので、ちゃんと本腰入れてやります。
そして、頭の中に残っていて脳が引っ張られるので、とりあえず、ここに埋没させておきます。
「下宿 忍者屋敷 畳」のあらすじを。
上野・ウィリアム・博史 28歳。
週に6日、引っ越し業者でアルバイトリーダーをする彼。実は室町時代から続くとある忍の一族の末裔であり、一族に伝わる一子相伝の忍法『写し盗り(トリミング)』の技法を受け継ぐ(忍法写し盗りとは、相手の記憶や心、時にはその命さえもトリミングする技法である)。
しかし、どこもかしこも監視カメラが設置され、スマホを持っているのが当たり前の現代の社会で、忍が活躍出来るわけもなく、万年貧乏である。
実家はド田舎のさらに山中にひっそりと佇む忍者屋敷。素性を隠す身としてはありがたいが、間取りで言えば、8LDK。そして庭と蔵付き。
独り身かつ、ミニマリストの彼には持て余して仕方がないのと、街へ行くのにバカにならない交通費がかかるため、現在は東京都練馬区・石神井公園にある風呂なし六畳一間のアパートにて下宿中。
今日も依頼はゼロ。すでに1年2カ月、忍びとしての仕事をしていない。彼は今日も肉体労働で爽やかな汗を流し、無意識に女性を誘惑しては嫌味な上司にネチネチ小言を言われている。
そしてボロアパートに帰ると、忍務が来るのをトリミング用であり家宝でもある鋏『桂丸』の手入れをしつつ、ひたすら待つのであった。
はい。ここで限界です。限界というかこの先にいくともう書きたくなってきますからね。
というか、なぜわざわざ活躍させないようにするんだい君は? 活躍させなさいよ。
それはたぶん癖というか性格というか。
これも一つの感受性ということで、ここはひとつ。
というわけで、今週中には物語を更新します。