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藤沢INQ
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2025年8月11日 19:34
拝啓、ペパーミントはあとぶれいく
あの日の午後、私は自室の窓辺の席で、アールグレイティーを淹れていた。
冷房の効きすぎた部屋に、葉の爽やかな香りが、やや過剰なまでに漂っている。机の上にあるPCには、映し出された未返信のメールが二十七通。うち八通は、件名が「至急」、三通は「ご確認ください(再送)」、残りは既読にする勇気さえ出なかった。
──人は、なぜ「休む」ことに罪悪感を抱くのだろう。
働くことが美徳だと、誰が決めた?
きっと、それは古代から連綿と続く、サボりに対する集団的憎悪の遺伝子であり、ある種の呪いに違いない。
しかし、その呪いをあっさりと解いてしまった友人が、私には一人いる。
加藤ゆずる──職業不詳、住所はたぶん空の下、怠惰を信条とする男。かつてブラック企業を半年で辞め、一週間かけて「朝起きない」、「悟らない」という終生の習慣を完成させたらしい。
そんな彼から、久しぶりにLINEが届いた。
冒頭に『拝啓、ペパーミントはあとぶれいく』と書かれた本文は、こうだった。
> 人生ってさ、熱いうちは飲みにくいだろ? 特に夏場は。だから今、冷ましてるところ。君も、ちょっと休めよ。
笑ってしまった。この人は、いつだって喩えが雑で、なのにやたらと正確で、そしてタイミングが完璧だった。
返信もそこそこに、私はスマホのカレンダーを起動し、来年の今日の欄に「冷ます日」とだけ入力して、リマインダーを設定した。
休むことは、サボりじゃない。きっと、それは未来に残すべき贅沢で、勇気で、もしかしたら愛の一種かもしれない──なんて。
冷えた紅茶を一口飲んで、私はPCの電源を落とした。
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翻訳:物語の更新はありません(たぶん)。
大正ギャル革命
https://kakuyomu.jp/works/16818792435830813596/episodes/16818792435831481599
暴走系殺戮少女が街を壊すので、ハッカーと殺し屋でなんとかします。
https://kakuyomu.jp/works/16818792435974456072/episodes/16818792436432020835
霞斬館日録
https://kakuyomu.jp/works/16818792435673818037/episodes/16818792435675032110
ムジカは五十音の夢をみる
https://kakuyomu.jp/works/16818792435855552341/episodes/16818792435856342595
もしよかったら、箸休めにいかがでしょうか?
藤沢INQ
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2件のコメント
I∀
2025年8月12日 03:37
え? 続きは……?
藤沢INQ
2025年8月12日 06:03
続きは....ないです!(たぶん)
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