• 現代ドラマ

現在地のメモ――沈黙が届く距離

第二章を公開しました。

この話では、物語が前に進んだというよりも、「同じ深さに沈んでいる時間」が描かれています。

深沢音夢は、誰かを引き上げることも、何かを解決することもしません。
ただ、言葉にならなかった感情と、夜の湿度と、沈黙の重さを、同じ高さで受け止めているだけです。

メッセージのやり取りはありますが、そこにあるのは会話ではなく、距離を測るための微かな反響のようなものです。
励ましでも、理解でもなく、「そこにいる」という痕跡だけが、静かに残ります。

夜と朝の境目、夢と現実のあいだ、進んでもいないし、止まってもいない時間。

第二章は、救済ではなく共犯、導きではなく同調、そんな関係の温度を、そのまま沈黙の中に置いた章です。

言葉が遠くなった夜に、誰かの気配だけが近くなることがあります。
その距離感を、同じ湿度で感じていただけたら嬉しいです。

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