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肖像

 今年もよろしくお願い申し上げます。
 あっという間に七草粥も食べ損ねておりました。

 昨日親戚と米豪台日の雇用制度・労働環境について雑談していたのですが、国が変わればこんなに違うものなのだなあ、と思いました。働いただけリワードが有って、でも働き方(時間や条件)は自分で選べる、というのが理想ですよね(言い換えれば自己責任)。それぞれの被雇用者のワークスタイルをどのように調整して、最大利益を生み出すかはマネージャー(管理職)の腕の見せどころですからね。誰かに負担が偏るというのは組織としては非効率で、互いに協力しあうことが長期的な利益を産むと思うのですが、そのための制度や社会の認識を作り上げるのが難しい。少数のフリーライダー(責任を取らず利益だけ得ようとすること)やチーティング(不正受給などの虚偽行為)はどうしようもない、と割り切れるかどうか……

 話がとびました。肖像画について書くはずだったのですが。
 大きな美術館・博物館で、私がまず訪れるのは西洋絵画セクションとアジア美術のセクションです。アジア美術に関しても語りたいことはたくさんあるのですが、後日の機会に譲りまして、西洋絵画! 以前述べたかもしれませんが、私はもともと『風景の中の人』という構図が好きなのです。肖像画は美的に見るというよりも、歴史上の人物であったり、社会背景を反映しているものが面白いなあ、と思うのですが、METの肖像画すごいことになってませんか。

 思い出せるだけでも、ヴォルテール、ポンパドール夫人、ルイ15世、ヴィジェ・ルブラン、ラヴォアジェ夫妻、コルベール、そしてヴァン・ダイク、ルーベンス、レンブラント。フェルメールは画家自身の肖像画こそ有りませんが、人物画が5点有ります。(フェルメールの作品は全世界に35点のみ)

 これだけ集めるのにどれだけお金をかけたのか…… いや、それだけのお金をかけて美術品を集め、”文化的権威“を高めることに意義がある、ということにもっと注目すべきなのかもしれません。

 国家の思惑は問わず、歴史的人物の当時の姿を知ることができるというのは、興味深い。肖像画を含め絵画は、画家の目と思想を通して見た対象を描いているわけで、肖像画は特に画家のモデルに対する関係性や感情が如実に現れてくるように思います。だから肖像画自体がまるで生きているように見えるのかなあ、と感じます。「絵に魂を込める」というのは単なる例えでもないようです。

 さて、現代の私たちに、これらの肖像画に描かれたような瞳の耀きと強い意志が有るかといえば、疑問であるところです。

 フランスやオランダの(画家の描いた)肖像画に“魂”が宿っているのだとしたら、故郷に帰りたいと思っているんじゃないかしら、とも想像してしまいます。または、世界各国からの観覧者を眺めて楽しんでいるのかもしれません。


コルベール!

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