地中海に突き刺さった半島本土、その中央に位置するのが唯一の都レムリアである。レムリアを中心とした半島本土中部は、元老院によって任命される首都長官に支配下にある。元老院の直接的な支配に服する唯一の地域だと言ってもよい。
半島本土の内、付け根に当たる北部は西方帝領に属するランゴバルド王国が支配し、つま先にあたる南部は東方正帝直轄領である。
各皇帝領に描かれた都市――ウィンドボナ、メディオラヌム、ビュザンティオンは、それぞれ各皇帝の本拠地である。しかし西方正帝は遥か昔に廃止されており、メディオラヌムは西方正帝領内の一都市に過ぎなくなっている。
北方帝領は知っての通り、多数の領邦が並び立ち、四皇帝領の中で最も細分化されてしまっている。しかし北方帝は北方帝全土に一定の実効支配を及ぼすことができており、完全に分権的というわけではない。
東方帝領に見える黄色の射線が描かれた地域は、北方帝が実質的に支配している領域である。クルアトルム王国とパンノニア公国の君主として皇帝家の人間を据えることで、実質的に皇帝直轄領の一部に組み込んでいるのだ。もちろん、この地の領有権を巡って、北方帝と東方帝の争いは絶えない。
ポメレニア辺境伯領は北方帝領の北東の端に位置し、諸侯中最大の領土を持つ。また先の北方戦争でトワングステを中心とする新領土を手に入れ、その優位は拡大した。
北方帝領からレムリアに向かうのに、通過しなければならないのはランゴバルド王国のみである。距離としてはそれほどでもないが、ランゴバルド王国も一枚岩ではなく、素直に通してくれるかは不明瞭だ。
