https://kakuyomu.jp/works/1177354054902247720/episodes/1177354054922166178さてさて、オーク王の前に、まずはユニたちとオーク警備兵との交渉です。
ゴードンはもちろん、アスカもあまり弁舌は得意な方ではないので、彼らを派遣したアリストアは当然ユニが交渉役を担うと考えていました。
彼はそれだけユニを評価していましたし、実際彼女はこれまでにもそうした場面で、有能さを見せてきました。
ところが本文を読めば分かるとおり、今回に関してはそれが上手くいきません。
なにしろユニは二級召喚士として辺境でデビューしてから、これまでの十年近くで二百頭を超すオークと戦い、殺してきた身です。
オークを目の前にして普通でいられるわけがありません。
本文でちらっと書いていますが、オークの国では塩がとても貴重なものでした。
彼らはかなり離れた東海岸まで遠征隊を組織し、塩水にたっぷり浸した海藻を大量に採ってきます。
初めは重いのですが、オークは怪力自慢で持久力もあります。それに運んでいる内に水分が蒸発してだんだん楽になるのです。
そうは言っても重労働であることに変わりありません。
村に戻る頃には、海藻は塩分を含んだまま乾燥しています。
これを燃やして、その灰を水で溶き、それを濾した上で煮詰めて塩を採るのです。
いわゆる「藻塩」と「灰塩」の中間のような作り方ですね。
往復二か月の旅で採れる塩の量は大したことがありませんが、これがないと生きていけないのです。貴重品なのも当然です。
ユニは保存性を高めるため、きつめの塩を振ってロースト羚羊を作ったので、オークにはとてつもなく贅沢な味に思えたのでしょう。
ちょっと余談ですが、小説を書いていると言葉の使い方には気を遣います。
今回の話で、ユニたちが縛られる描写がありますが、そこで「おざなりな縛り方」という表現が出てきます。
この時に「おざなり」か「なおざり」かで少し迷いました。どちらもある言葉で「いい加減」という意味も同じです。
でも、正解は当然本文で採用している「おざなり」です。
これが「ユニを縛りもしない、〇〇〇〇な態度だった」だったら「おざなり」より「なおざり」がふさわしくなります。
どう違うかと言えば、「縛る」という行為がいい加減であって実際に行われていれば「おざなり」で、「縛る」行為がなされていない(放置している)場合は「なおざり」なのです。
こうしたことをいちいち確認しながら書いているので、執筆には結構時間がかかっています(^-^;