第119話に登場した、底の抜けた古い書類籠についての補足です。普通なら、物を受け止められない籠は壊れているようにしか見えません。黒瀬の判断も、見た目だけならもっともでした。
しかし作中では、あの金網は書類をためる容器ではありません。同じ命令から分かれた返却記録を通過させ、ばらばらの記録を一件の「発行事故資料」へまとめ直すための枠です。底がないからこそ紙は滞留せず、共通する原因だけが残ります。
欠けている部分を即座に欠陥と決めつけず、何のための形なのかを見る。今回の籠は、【真価】らしさが特によく出た道具でした。
『底辺鑑定士の俺、誰も気づかない“ゴミ”の真価が視えるので、深』はこちらから読めます。
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