絵はブラックヴァルキリー・カーラ
彼女はいつ出てくるのでしょうー。
プレビュー↓
酒場は桜雪さゆとサリサ=アドレット=ティーガー、地球をエネルギー波1撃で粉々にできる2人をも黙らせるほどの衝撃的事実で、酒場にいる全員が注目し、ざわざわとざわつき始めた。
そして現れたXXXXXXの弟子を名乗る男に皆の視線が注目する。
青年は風化した羊皮紙を丁寧に広げ、そこには精緻な筆致で記された古代ギリシャ語の文書が浮かび上がった。彼が咳払いをすると、酒場全体が静まり返った。彼の目には、上の木の梁から吊るされた明かりの揺らめく光が映っていた。
「我、XXXXXX最後の弟子XXXXXXは、歴史に裁きを下すために、これらの真実を記録する」
と、青年は読み始めた。その声は静まり返った酒場に、驚くほどの威厳を湛えていた。
カロス――それが青年の名だった――は、古代の文書に指を走らせながら続けた。「我が師はペルシアの慣習を受け入れ、アレクサンドロスに平伏することを拒否したため処刑された。しかし、死の直前、師は私に一つの真実を託した――XXXXXXXがかつての弟子を憎むようになった、という真実を」
カッサンドロスの顔色はさらに青ざめ、震える手は桜雪さゆが作った氷の杯を倒した。杯は床に砕け散り、結晶の破片が木の板に散らばった。
「アレクサンドロスの征服は行き過ぎた」
とカロスは続けた。
「彼はギリシャの慣習を捨て、ペルシアの習慣を重んじるようになった。ギリシャのルーツを裏切ったこの行為は、かつて王子を最高の弟子と慕っていたXXXXXXXを激怒させた」
サリサは身を乗り出した。彼女の異色の瞳は興味深そうに輝き、ホワイトライガーの尻尾はまだカッサンドロスの首に緩く巻き付いていた。
「でも毒は……」
と彼女は熱意を込めて問い詰めた。カロスは重々しく頷いた。
「XXXXXXXは確かに毒を作った。ホワイト・ヘレボアで……東洋の人々はバイケイソウと呼ぶ。彼はそれを甥の友人に託し、その友人はそれを……」
カロスはわざとカサンドロスへと視線を移した。
「酌取りだ」
とカロスは言った。
「バビロンでアレクサンドロスに最後の酒を注いだ者だ」
酒場中に一斉に息をのむ声が広がった。数人の客が立ち上がり、驚きと憤りが入り混じった表情を浮かべた。軍人風の年配の男性がテーブルに拳を叩きつけた。
「私はガウガメラでアレクサンドロスに仕えていた! この裏切り、この告白は許されない!」
カッサンドロスは辺りを見回し、臣下の目に高まる敵意を目の当たりにした。王権は目の前で崩れ落ちつつあった。かつて彼を守っていた衛兵たちは、今や疑念と嫌悪の表情を浮かべていた。
「そんなはずはない!」
カッサンドロスは必死に抗議した。
「XXXXXXXは、そんなことをしても気分が悪くなるだけで大丈夫だと言った――彼を屈辱させ、ペルシア人としての生き方を改めさせるつもりなどなかった! 私は決して――」
「嘘つき」
桜雪さゆは指先に氷の結晶が浮かぶ髪をくるくると振りながら、優しく言った。「氷は嘘をつかない。歴史の炎も嘘をつかない」
サリサの尻尾がカサンドロスの首に軽く巻きつき、カサンドロスは息を呑んだ。
「マケドニア王カッサンドロスは、ただの操り人形だったのね。最初は父の、そしてXXXXXXXの操り人形だったのね」
と、彼女は嘲笑に満ちた声で言った。
「アレクサンドロスの血をそんなに恐れるのも無理はないわ。あなたが彼に何をしたか、あなたは知っているでしょう」
カロスは羊皮紙を注意深く巻き上げた。
「ここにはもっと多くのことが書いてあるわ。陰謀の詳細、毒の正確な組成、そして処刑前にXXXXXXXがXXXXXXに語った最後の告白。この文書は歴史のために保存されるわ」
サリサ=アドレット=ティーガーがよく読む。
客の一人がテーブルから立ち上がり、その声が酒場に響き渡った。
「ロクサーヌとアレクサンドロスの息子はどうなったの? 捕虜にしていたじゃない!」
もう一人が加わった。
「それにオリュンピアス! アレクサンドロスの母を殺したじゃないか!(死んでないけど)」
非難の声がさらに激しくなり、酒場は長年抑圧されてきた知識が噴き出すように怒りの叫び声で沸き立った。
