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大分飛んで 「こわいかいぎ」プレビュー

 予定では9月の下旬公開。
 これ、ネタバレ防止に伏せてあるけど、アレクサンダーの毒殺真犯人わかったらすごい。あの真実はいつも一つっていつまでも連載終わらないチビ助名乗ってもいいくらい。
 こんなこわいかいぎ経験したことありますか?
 わたしは学生時代からけっこうあります。
 ので『会議と言えば殺人現場に匹敵する』イメージがわたしにはあります。
 あの今年の甲子園で話題になったところもこわいかいぎだったんだろうなぁ。
 ではプレビュー↓



 そして会議!
 まずプトレマイオスが会議室に入る。次にオリュンピアス。そして、次は桜雪さゆとサリサ=アドレット=ティーガー! に隠れたカッサンドロス。オリュンピアスの顔が憤怒のそれに変わる。


 オリュンピアスの目から怒りの炎が燃え上がる。カッサンドロスを見た瞬間、彼女の体全体が緊張し、まるで裏切り者を八つ裂きにする獅子のような姿勢になった。プトレマイオスが急いで間に立ち、両手を広げて見えない壁を作るかのようにしている。
「落ち着け、オリュンピアス」
 プトレマイオスが静かだが権威のある声で言った。
「このような場で血を流すべきではない」
 だが、オリュンピアスの怒りは収まる気配がない。彼女の目はカッサンドロスだけを捉え、憎悪の感情が部屋中に満ちていく。
「よくも……」
 オリュンピアスの声は低く、震えている。
「よくも私の前に姿を現したな、裏切り者が」
 カッサンドロスはサリサの背後にさらに身を縮め、震える手で髪を掻き上げた。かつての王としての威厳は完全に崩れ落ちていた。彼の目には純粋な恐怖の色が浮かんでいる。
「わ、私は……」
 カッサンドロスは言葉を絞り出そうとしたが、オリュンピアスの視線に押しつぶされそうになっていた。
 桜雪さゆはくすくす笑いながら、氷の椅子を指先から生み出した。
「みんなー、座って話し合おうよ! これから面白いお話が始まるんだから」
 サリサはカッサンドロスの肩を軽く押した。
「昨夜のアンフィポリスの酒場のノリで話しなさいよ。エウメネスを呼んでもらおうか? 彼にも聞いてもらった方がいいと思うけど」
「はいぃ。では今週のゲストです~。新婚さん、いらっしゃーーーーい! どぅどぅどぅっどぅるどぅるぱぱりらっじゃじゃーーーーーーん!!」
 効果音までセルフで演出する桜雪さゆ。
「誰が新婚なんだよ。いや妻はいるけどさ。このノリ必要なのかな~? これが日本とやらの国のノリ……?」
 と愚痴りながら入ってきたエウメネス。
 部屋の扉が開き、エウメネスが羊皮紙を手に入ってきた。彼は一瞬止まり、オリュンピアスとカッサンドロスの緊張した対面を見つめた。エウメネスの顔には深い思慮の色が浮かんでいた。
「陛下」
 彼はオリュンピアスに向かって敬意を込めて頭を下げた。
「私も一緒に真実を聞かせていただきたいので、怒りに任せてカッサンドロスを殺すのはやめていただきとおございます。アレクサンダー大王の真実が遠くなってしまいますので」
 オリュンピアスはエウメネスを見て、わずかに表情が和らいだ。彼女はアレクサンドロス大王の忠実な部下であったエウメネスを見ると、息子の面影を感じるのだろう。
「エウメネス……」
 オリュンピアスの声には悲しみが混じっていた。
「お前も聞くがよい。息子の最後の真実を」
「はっ」
フィオラと水鏡冬華も静かに部屋に入ってきた。フィオラの赤い瞳はカッサンドロスを探るように見つめている。水鏡冬華はオリュンピアスの近くに立ち、静かに彼女の肩に手を置いた。
「これから真実を明らかにします」
 水鏡冬華は静かに言った。
「冷静に聞いてください」
 ミハエルも部屋に入ってきて、壁際に立った。彼の表情は冷静だったが、目には鋭い光が宿っていた。
「カッサンドロスちゃん、昨日のアンフィポリスの酒場のノリでいいよ。アレクサンドロス大王の死についてぶっちゃけちゃえ!!」
 桜雪さゆがはしゃいで言う。
 部屋の空気が凍りつく中、カッサンドロスは震える声でようやく口を開いた。
「私は……XXXXXXXの指示で……」


カッサンドロスの声は震え、途切れ途切れに言葉を続けた。
「私は……XXXXXXXの指示で……アレクサンドロス大王のワインに毒を……混ぜました」
 告白の言葉が部屋中に広がると、まるで時間が止まったかのような静けさが訪れた。
 オリュンピアスの目に、激しい怒りと深い悲しみが混じりあっている。彼女の両手は拳を握りしめ、爪が自分の掌に食い込むほどだった。
「続けて」
 エウメネスが冷静な声で促した。彼の顔には苦痛が浮かんでいたが、真実を全て聞き出そうという強い意志も見えた。
 カッサンドロスは目を閉じ、心の中でXXXXXXXの顔を思い浮かべているかのようだった。アレクサンドロス大王のX、XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
「XXXXXXXは……XXXXXXの処刑でアレクサンダーに激怒していました。
 XXXXXXがペルシャの礼法を拒否して処刑された後、XXXXXXXは変わってしまった」
 カッサンドロスは目を開き、羊皮紙に視線を向けた。
「そして彼は……アレクサンドロス大王がギリシャの文化を捨て、ペルシャの習慣を取り入れることに怒りを覚えていた。
『強さではアレクサンダー、それは誰もが思う事だが、マケドニアとしてはクラテロス将軍の方が人間的に尊敬できるな』
 ってXXXXXXXは処刑後はよく話していました。
 彼の言葉では……『ヘレニズムの純粋さを守るため』だった」
プトレマイオスが眉をひそめる。
「だがXXXXXXXは直接手を下すことなく、お前を使ったわけだな」
「はい……彼は……私に特別な毒を渡しました。バイケイソウです。彼は私に、これはアレクサンドロスを病気にさせるだけだと言った。
 彼をへこませ、ペルシャ文化への傾倒を改めさせるためだと……」
「嘘つき!」
 オリュンピアスの声が鋭く部屋に響いた。
「XXXXXXXはバイケイソウの毒性を知らなかったはずがない!」
 水鏡冬華は静かにオリュンピアスの肩に手を置き続けた。
「その通りです。XXXXXXXはxxxxxxxxxxでもありました。彼は効果を知っていたはずです」
 フィオラが赤い瞳でカッサンドロスを見つめながら言った。
「あなたは本当にそれを信じたの? それとも……自分でも殺意を持っていた?」
 カッサンドロスは弱々しく首を振った。
「初めは信じていました。XXXXXXXはxxxxxxxxxxxしたから。しかし……アレクサンドロス大王が死に至る苦しみを見て……真実を悟りました。
 でも、もう遅かった……」
 ミハエルが壁際から一歩前に出た。
「カッサンドロス、その後何をした?」
「私は……恐怖におののきました。そして……アレクサンドロス大王の血統を全て断とうと……」
 桜雪さゆが面白そうに笑いながら、氷でできた小さな王冠を指先に作り出した。
「プランBってやつね。自分がやっちゃった罪を隠すために、証拠を消そうとしたわけ」
 サリサがカッサンドロスの肩をきつく掴んだ。彼女の異色の瞳がカッサンドロスを見下ろしている。
「だから、オリュンピアスを追放し、ロクサーネと若きアレクサンドロスを幽閉した。すべては自分の罪から目をそらすためだったんだね」
 カッサンドロスの顔には、もはや言い訳できないという諦めの色が浮かんでいた。彼は弱々しくうなずいた。
 エウメネスは羊皮紙を静かに広げ、部屋の中央のテーブルに置いた。
「これがXXXXXXXXXの証言です。
 怒りに任せて破らないでくださいね。貴重な証拠なのですから。
 XXXXXXXが毒を調合したこと、カッサンドロスに渡したこと、そして……XXXXXXXの最期の懺悔が記されています」
 オリュンピアスはゆっくりとテーブルに近づき、震える手で羊皮紙に触れた。彼女の目には怒りだけでなく、深い悲しみも浮かんでいた。長い間、息子の死の真相を知らなかった母親としての悲しみだ。



プレビュー終わり。
 当然犯人はわたしのオリキャラじゃあないです。そんなんもりあがらんし。史実の誰かが犯人です。飽くまで基本オリキャラは歴史改変で違う見方になる切っ掛けの役割。
 で、会議に出ている人が真犯人でもない。いや実行犯は出てるけどさ。
 さてアレクサンダーの殺害の陰謀を組み立てたのは誰でしょう!
 コメントで正解言ったらわたしを驚かせられます。
 カンニングOK問題です! ていうかあれが犯人だなんて言ってる人ネットサーフィンしても見つからなかったけど。

コメント

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