子供の頃から「ゴジラ第一作は道玄坂を埋め尽くすヒット作だった」という話はよく聞きましたが、ではそんな記録的なヒットだったか?というとそうではありません。
1954年最大のヒット作は「君の名は第三部」。説明の必要もない大人気作品です。
映画史に残る「七人の侍」ですら、松竹版「忠臣蔵」に続く3位。ゴジラは7位です。5位の「二十四の瞳」よりも下なのです。
元々がインドネシア独立戦争を描こうとした「栄光のかげに」の穴埋め企画だったので、期待以上の活躍はしたかとは思いますが。
特撮史に残るヒットという事では「一億人が見た!」と言われる「ハワー・マレー沖海戦」も、キネマ旬報第一位を獲得しながら、興行成績では喜劇映画に席を譲っていたという話を聞いた事があります。
特撮ファンは特撮作品にばかり捕らわれて視野狭窄になりがちですが、世界はもっと多種多様に動いているという事を思い知らされる事実でありました。
但しこの物語上では、リック監督の特撮大作以上に世間の注目を集める出来事が無いため、トップ独走という状態になっています。もちろん重度の特撮ファンの記憶を持つ彼はこれを良しとも思っていません。
後々特撮作品は多種多様な名画の中に埋もれていき、人気ジャンルの一つに落ち着くでしょう。
因みに冒頭部分の「ネタ」とは、「日本人の5人に一人が見た」と言われる大ヒット超大作「明治天皇と日露大戦争」の、明治天皇役の嵐寛寿郎のセリフです。珍しく特撮ネタ。