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ゴジラでは結構シュフタンプロセスを使っている

 連休中は推敲終わったらサッサと投稿してしまうインカ金星健康センターです。

 劇中、合成技師が一発撮りを進めるが主人公が「シュフタンは失敗が多い」と話すシーン。
 この物語はあくまでフィクションです。
 シュフタンプロセスという一発撮りで鮮明な合成を実現する技術ですが、話の元ネタである「ゴジラ」では多くの場面で活用されています。

 鏡を使った一発撮りのテクニックで、品川駅上陸や、実景の地平の上が燃えている中ゴジラが闊歩する場面等で活用されています。
 合成の向山宏さんはこういう一発勝負の名人だったそうです。

 元々はこの技法を発明した人名で、「メトロポリス」で使用され、それ以降も多くの作品で使われています。特撮に興味ない人でも丸大ハンバークのCMといえば解るでしょうか。
 海外で発明され、海外でも日本でも長い研鑽と失敗を重ねて成熟した技術なので、この世界では再現できない、とリック監督は断念したのでしょう。

 しかし近年の「さよならジュピター」あたりでも使われている、アナログ撮影の有効なトリックでありました。
 但し円谷英二監督はどちらかというとオプチカル合成でポストプロダクションを重視する傾向があったそうです。

 同時期にダニングプロセスという、赤色フィルターを使って二つの素材を合成する技術があり、円谷英二に先駆けてこの技術の特許を取った松井勇という特撮技師がいたのですが、これが赤色の現像が上手く行かず映画各社上層部の失望を買ってしまったという逸話があったりします。

 この世界ではリック少年の「数多くの失敗の上で得られた最適解」しか齎されていません。
 それは逆に言えば「こうしたら失敗する」「何故この方法が最適なのか」という、失敗学の無い世界になってしまっています。ある意味技術の研鑽を否定してしまった世界です。

 この作品ではその弊害を描くことはありませんが、もし特撮というものが好きであれば、戦前の各社特撮作品の興亡を眺めて頂ければ、きっと面白いと思って頂けるかもしれません。

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