こんばんは。
ここ数日、近況ノートにウツツを抜かしている志乃亜です。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
夏休み2日目が早くも終わろうとしております。どうしよう。
積読解消は少しずつ進めておりますが、執筆は何も進んでおりません。
もういい加減、カクとヨムに集中したいと思います。
それはいいとして、つい先ほどのことなんですけどね。
自宅すぐ近くの収集所にゴミを出しに行ったんですよ。わが家ではぼくの分担なので。
その集積所、上部に蓋の付いたカゴ状の簡素なものなのですが、更にその上からネットを被せてあるのですよ。カラス対策として。
で、いつものようにそのネットを捲り上げようとした瞬間、見てしまったのですよ。
ネットの上に、生死不明のセミが腹を空に向けて寝っ転がっているのを。
あー。
だめだわこれ。
今回、ゴミ出せないわ。
とりあえず、LINEでヨメに報告します。
「セミいる。無理」
「うるせえ、やれ」
デスラーかお前は。
だって無理じゃないですか。十中八、九罠じゃないですか、こんなの。
ひとまず持ち帰って態勢を整えようと思い足を自宅へ向けると、むこうから両手にゴミ袋を提げた顔見知りのご近所さんが歩いてくるのが見えました。
――ひらめいた。
その場でぼくはスマホをポケットから取り出し耳に当て、こう言います。
「もしもし。どうした? こんな時間に」
もちろん電話の相手などいません。通話しているフリです。
「え? マジで? 田中が?」
そんな小芝居をしている間に、ご近所さんはぼくの前を軽く会釈しながら通り過ぎて収集所の前へ。
もうおわかりですよね。
ご近所さんには申し訳ないけれど、ちょっと犠牲になってもらおうかという魂胆です。
まあ、自分の代わりにセミファイナルの犠牲になって頂くだけなら、こんな小芝居せずに一旦家に帰れば良いんですけどね。
ちょっと興味あるじゃないですか。どんなリアクションするのか。
通話(するフリを)しながら、収集所から5歩ほど下がった位置でご近所さんの後ろ姿を眺めています。
オラ、なんだかワクワクすっぞ。
そんなぼくの思惑などつゆ知らず、セミにも気づかない様子でネットに手を掛けるご近所さん。
次の瞬間でした。
ジ、ジジジッ、ジジッ、ジジッ
予想通り飛び立つセミ。貴様やっぱり死んだふりか卑怯者。
「ソォイ!?」
ご近所さんが奇妙な叫び声をあげたのはセミが飛び立つのとほぼ同時でした。
予想以上のリアクションです。その声に驚いてぼくもビクッとなります。
ところが、それだけでは終わりませんでした。
突然ネットを揺らされてビックリしたセミ。それにビックリするご近所さん。そのビックリにビックリするセミ。
大パニックです。あろうことか、その後ろで成り行きを見守っていたぼくに向かって狂乱するセミが突進してきました。
「ソォイ!?」
中年男性がビックリして叫ぶとだいたいこの叫び声になるようです。
咄嗟に両肩を持ち上げ、シャツの襟首をぎゅっと握ります。なんでこの動きかというと、ぼくは虫が襟元から侵入してくる悍ましいイメージを常に持っているためです。
夜道で一匹のハッスルセミに逃げ惑う中年男性ふたり。地獄です。
その後、一通り暴れて気が済んだのか、セミは夜空へと飛んでいきました。
ご近所さんはご近所さんで、なんか「え、ぼく別にビビッてませんけど?」みたいな澄ました感じで先に帰っていきました。
「ソォイ!?」言うたくせに。
ぼくはぼくで、いつ痛めたのか脇腹に深刻なダメージを受けて帰宅し、若干泣きながらこれを書いております。
ほんとセミ怖い。