• に登録
  • 現代ドラマ
  • エッセイ・ノンフィクション

ぼくのなつやすみ その2

前回の近況ノートに書きました宿題のうちのひとつ「何か1本短編書こう」なのですが。

さまざまな物事を並行して進めることができないシングルタスクな人間なので、仕事が忙しくなってくると完全に止まってしまうんですよね。
書けないまでも頭の中で話の骨子だけでも組み立てられれば良いのですが、それもぼくには難しく。
なので、休みだ、さあ書こう! となるとゼロスタートが常なのです。困ったものです。

そんなの近況ノートでぐたぐた言ってないで、一行でもいいから書き出せば良いだろというのは分かるんですけどね。

ここにとりとめのないことを書いているうちに連想ゲームのように何か思いつくこともありまして。
なのでここから書くのは特にオチもない無駄話なのですが、それでもよろしければお付き合いください。





前回のノートで映画の登場人物である葬儀屋さんについて触れました。

それでひとつ思い出したことがあるんですが。

いや思い出したというより、ずっと心に残ってはいたものの、今まで向き合うことができずにいたことと言いますか。


実母の葬儀のときの話なんですけどね。

実家の近くの斎場で式を執り行って頂いたのですが、その式中、お焼香のときのこと。

父、兄家族と続いてぼくの番になりまして。

焼香台の前に立つと、読経するお坊さんの後ろ姿の向こう、花に囲まれた母の遺影がありまして。
少し若いときに撮った写真でしょうか。選んだのはたぶん兄の嫁さんでしょうね。

控え目に笑う、母らしい、良い写真でした。

なんとなく、そこで実感が湧いてきたといいますか。ああ、これでお別れなんだなあ、と。


そこから焼香台に視線を落とします。

焼香台には当然、抹香と香炉が並べて置いてあるわけなのですが。
そこにも正面と同じ構図の、小さな遺影が飾られていたのですね。

驚きました。

遺影が、3Dなのです。

何を言ってるのかわからないと思います。ぼくにもよくわかりません。

ほら、近未来のSF映画とかでよく見るじゃないですか。端末を操作するとオペレーターとかコンシェルジュの立体映像が空中にホワンと出てくるやつ。あれです。

いや、さすがにそこまでちゃんとしたホログラムではないのですが、たしかに母の遺影が、焼香台の少し上の空中に像を結んでいるのですよ。

(うん……?)

驚きました。虚を突かれた気がしました。

なんやこの技術。

ぼくの後に焼香した長女が席に戻ってきてこう呟きました。

「コンピューターおばあちゃん」

やめろ、バカ。

その後、焼香台の前に立って立体映像を触ろうとして空振りする親戚を2人くらい見ました。

気持ちはわかる……。


葬儀後、兄に聞いたのですよ。

「あれやったの兄ちゃんか?」と。

いや知らん、俺も驚いた、と兄。

すると何かい? 葬儀屋さんがサービスでやってくれたのかい?
何サービスよ、それ。

夢でも見たのかな……と思って調べたら、そういう焼香台だったようです。

https://news.mynavi.jp/techplus/article/20180115-571775/

人んちの母ちゃん、勝手に3Dにすな。





関係ないけど、ヨメがお洒落なポストカードを飾って得意げなのが気に障ったのでマ・クベに差し替えておきました。



20件のコメント

  • 最近のお焼香台は、遺影が3Dになるのですか。進化していますね。
  • めぐるさん、こんにちは!
    その数年後に行われた父の葬儀も同じ場所だったのですが、普通の焼香台でした。
    葬式×最新技術のコラボはあまり評判良くなかったのではないかと。
  • コンピューターおばあちゃん。

    そういうときの子どもの言葉って、スゴく効きますね。
    おそろしい才能を感じました。

    なぜに、ギャン😓?
  • 宮本さん、こんにちは!

    コンピューターおばあちゃん。
    この場で言わんでもいいだろと注意しました。

    元はマ・クベっぽい髪型の女性の絵だったのですよ。
  • 連チャンで笑わせないで〜。
    そんな焼香台あるんですねえ。というか、何でマ・クベのブロマイド持ってんですか?
  • アオノソラさん、こんにちは!
    あるんですよ。どういう需要があると思ってこれを開発したのかメーカーの人に話を聞いてみたいです。
    さすがにマ・クベのブロマイドは持ってないです!
    画像をネットプリントで印刷するためコンビニに走ったんですよ!
  •  あの名曲『コンピューターおばあちゃん』をご存じとは、ご息女もさすがですね。あの曲が「みんなのうた」で流れてた頃は、まさか遺影が3Dになるなんて想像もできませんでしたが。
     で、なぜマクベの絵(それも渋いモノクロ)をすぐ用意できるんでしょうか。
     あと『ゴール・オブ・ザ・デッド』、ビタ一文払いたくない一方で内容は非常に気になりますので、スカパーの映画専門チャンネルが気まぐれに放送したりしたら確実に見ます。感想はそれまでお待ちください。
  • マ・クベは有能なんですよ。
    壺を愛そうが、わざわざ盾に爆発物を仕込んだMSで戦おうが、有能なんです!^ ^;
  • その3D、わたしが以前パートで勤めていた遺影写真加工の会社の商品だと思います。
    研究部が作ったあげく、この技術を何に使うか、みんなで悩んでいました。「まさか遺影には使えないよね」と噂していたのを覚えています。
  • 葬儀ってツッコミどろこが目につきますよね
    (ごめんなさい)
    お経を読んでいただいている間なんかはもう
    ずっと別のこと考えてしまいますよ
    この方はカラオケでどんな歌うたうのかなぁって。
    (ごめんなさい)
  • あおいさん、こんばんは!
    よく「みんなのうた」の名曲集みたいなのを車で流してましたからね。
    マ・クベの絵は……なんででしょうね。「なんでこれ保存したんだろ?」みたいなこと、よくあると思うのです。
    ゴール〜はHuluにあってずっと気にはなってるんですよね。ゾンビの生首がゴールネットを揺らしてるイメージイラストがもう、Zの鼓動を感じます。
  • 英さん、こんばんは!
    ギャンはロマンありますよね。
    昨年やってたガンダムではギャンがいっぱい出てきてテレビの前でヨメと拍手喝采でした。
  • 来冬さん、こんばんは!
    ま、まさか元凶(の関係者)がこんなところにいらっしゃるとは……!
    世界は狭いですね。
    もういちどこの言葉を贈りましょう。
    「人んちの母ちゃん勝手に3Dにすな」
  • なんだか最近の葬儀はサービス(?)が過ぎますよね。
    祖母の葬儀の時に、思い出の写真で歌とメッセージを追加したスライドショー的な映像を流されて、無理やり流そうとしているような演出で正直げんなりしました(@_@;)
    前もって必要かどうか確認してほしいです…ってここに書くことじゃなかったかもですね、すみません。

    ちなみに、私も今年酔拳見ました(笑)。
    ジャッキー大好き!
  • いつきちさん、こんばんは!
    ぼくは古い人間なので、冠婚葬祭は形通り粛々と進んで欲しいのですけどね。
    わが家の法事では毎回何かしらが起こります。
    ぜんぶ同じ住職なので住職が悪い気がしてます(笑)
  • 幸まるさん、こんばんは!
    葬儀法要は送る側の気持ちに区切りをつけるために行うものと考えますので、もし親族が望むなら格式張らない、笑いあり涙あり音楽ありの楽しいお葬式があっても良いと思うのですよ。
    でもそれを葬儀屋さんが演出してしまうのはチョット……と思いますよね。

    年末年始の深夜にジャッキー映画をやってることが多い気がするのですが、何ででしょうね。
    昨年か一昨年の映画初めはジャッキーのシティーハンターでした(笑)
  • 良かれと思って…なんでしょうねえ、きっと。
    長女さんの発言に無限の可能性を感じます。
    そういう焼香台て。
    知らないうちに3D化、当のお母様が気に入っていることを願うばかりです。
  • こよみさん、おはようございます!
    良かれと思って……なるほど。

    「ここでお婆ちゃん3Dなったらご遺族は嬉しいやろなあ」

    そんなわけあるかー(笑)
    たぶん兄がよく確認せずオプションにレ点をつけたんだと疑っております。

    でも母は面白がってたと思います。
  • 長女さんに、サクさんの血を濃く感じました……

    しかし、こんなところにもAIの波が。すごいですねぇ
  • さくらさん、こんばんは!
    ちょっと調べた感じではAIは関係してなそうな技術でしたが、なんにしてもすごいですよね。
    そう遠くない未来、スマホから立体映像がホワンと立ち上がるようになるんでしょうね。
    必要かと言われると困りますが……。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する