「そろそろ元の格好に戻って。せめてベッドから降りて?」
「そんなに脱がせたいか。そうかそうか」
「痴女コスをやめて出てけって言ってんの!」
「なんでじゃ!」
真央とはいえ、半裸の女子が吐息を感じる添い寝だ。
男子高校生には刺激強すぎない?
「襲ってもいいのだぞ?」
「責任とらなくていいならな」
「勇太はそんなクズではなかろう?」
「だからだよ! 頼むからどいてください!」
「やれやれ」
真央は不満げにベッドから降りると、ちょこんと正座する。
ニコリともせずに俺の顔を眺めている。
じーっと。
「なあ、真央。それ、楽しいか?」
「楽しいというか愛だ」
何それコワイ。
魔王の愛ってなんだろう??
魔界で食人花を愛でてるって噂があったけど……。
「意味が分からねぇよ」
「すべてを理解しろとまでは望まん」
いや、何一つわからないが。
顔だけは綺麗な変人。
真央のペースに巻き込まれるのは危険なのだ。
最悪を想定しても、その斜め上をかっとんでくる。
昔からそうだった。
「今日はこの辺にしておいてやろう」
諦めたらしい真央がすくっと立ち上がる。
ぐっと顔を寄せて、俺の頬にキスする。
真央にとっては挨拶みたいなもんだ。
「また明日も学校に来て。お話して。お弁当を食べて。セックスをしよう」
「最後のはしねぇよ!」
真央はクスリと笑うとセーラー服姿に戻る。
そして、部屋から出ていった。
いいようにやられた俺は、恥ずかしくて! 悔しくて!
でも、足をバタバタしているうちに寝てしまった。
切腹!