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キラー曲

 アニメとか映画とかでよく、ここぞっていうシーンで流れるヴォーカル曲があるじゃないですか。観る人の感性を刺激して涙を誘うような。「泣きゲー」の代名詞があるゲームブランドの「Key」さんは、そういうタイミングで流す曲のことを「キラー曲」と呼んでいるらしいです。

 以前僕は感動的アニメとして名高い『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の劇場版を映画館で観てきました。
 映画の途中から、自分の周りの観客席のあちらこちらからすすり泣く音がめちゃめちゃ響いてきました。そんなに人数いるわけじゃなかったんですが、ほとんどの人(全員?)が泣いていたんじゃないでしょうか。もちろん僕もつけているマスクがびしょ濡れになるほどの大号泣です。会場はなんだか妙な一体感がありました(泣いてやるぞ、という)。
 そして一番感動的な海岸のシーンでは、見計らったようにアニメシリーズエンディング曲の「みちしるべ」という曲が流れてきました。まさにキラー曲です。完全に泣かしにきてるな、そりゃ泣くだろ、という感じです。映画が終わってスクリーンから出ていく時、みんなお通夜みたいにしんみりした感じで出ていくところが印象的でした。

 ゲーム『ヘブンバーンズレッド』では、毎週木曜日にゲーム内で使用されている楽曲が一つダウンロード販売されています。毎週新しいヴォーカル曲を手元で聴くことができます。僕は全曲ダウンロードしていて、今日で21曲目です。
 そして本日ダウンロード販売された曲が、「贅沢な感情」というタイトルの曲です。ピアノの伴奏とヴォーカルから始まるメロディアスな曲。これがまたやばいんですよね。

 この「贅沢な感情」という曲は、ゲーム内四章前編の最後のシーンで流れる曲です。主人公が軍の司令官から呼び出しをくらうのですが、まだ主人公が自分の部屋から出ただけの状態でこの「贅沢な感情」が流れ出します。アカンやん。ここでこんな良い曲流れてきたら、絶対この後なんかあるやん。絶対泣くやつやん、ってプレイヤーは思うでしょうね(僕は思いました)。
 案の定、その後の切ないシーンで僕は大号泣し、日常生活に支障が出るレベルの放心状態に陥りました。曲と映像と声と台詞と感情が相まって、滝のように涙が流れました。見事にキラーされました。

 僕は今『日常メモリアル』という作品を書いていて、それぞれのストーリーでここでキラー曲を流したい、というポイントがあります。そういう曲がかかったら、より泣けるのではないか、というシーンです。
 この作品では全部で大きく三つのストーリーがあって、三つ目の話(最後の話)で「贅沢な感情」をモデルにした歌詞を使いたいと今日思いました。今は二つ目の話を書いている途中で、三つ目はまだどうするか全然決まっていないのですが、最後は「大空を翼で飛ぶような」イメージのシーンにしたいというのだけはあって、「贅沢な感情」はそのイメージにもぴったりなんですね。もしそこで大きな感動を呼び込むシーンを書き上げることができたら、「最泣き小説」として大賞も狙えるのではないかと思っています。「泣ける」ことと、そこまで持っていくための「笑い」をウリにしている作品です。この二つの要素で他の人の作品にはない色づけができていると思います。

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