先日、約三年前から掲載し続けていた長編『かもす仏議の四天王』が完結しました! 描き始めたときから数えたら約五年! 頑張りました&応援ありがとうございました!
まだ読んでない人は読め! 敵をも救う仏法伝奇バトル!
主人公らの高校を突如襲う謎の存在『怪仏(かいぶつ)』!
生徒らを地獄へいざなう地蔵菩薩! 嫉妬につけ入る阿修羅王! 校内を駆け回る観音菩薩!
それに立ち向かうは、同じく怪仏たる『仏教四天王』の力を宿した主人公たち!
そして一連の事件の裏には、全てを操る黒幕の思惑が……。
真言(呪文)の詠唱が唸り! 様々な『仏』の力をモチーフとした能力が飛び交い! それに武術で対抗する者もあり! ボケありツッコミあり! 何もかもを詰め込んだ伝奇バトルがここにある!
その全てを貫くのが仏教哲学、そしてその先には――
迷わず読め!
読めば悟る!! (※個人差がございます。)
もし悟らなかった場合、料金は全額返還いたします!! (※元から全話無料です。)
これまでのはそういうことで、これからの作品の話を。
何度か近況ノートで「次は安倍晴明やるぞ!」って言ってましたが。その予定自体はそのままなんですが、少し内容の変更が。
元々は「少年時代の晴明がラスボスを倒し、救うことで自らを救うお話」の予定。
その内容自体は変わらないけど、「晴明&ラスボスのダブル主人公」という形に変更。要は「そのラスボスをしっかり書きたくなった」のです。
そのラスボスは史書においてこう呼ばれる。
「暴悪無双」「悪君の極み」「物狂いの帝」
その名は陽成上皇。
……ぶっちゃけ歴史的には超マイナーなのである。そして超絶ワルそうな二つ名のこの人がいったい何をしたかというと……!
何もしてないのである。九歳で即位して十七歳で退位。当時としては異例の長生きをして八十二歳で没。その間、歴史に残るようなことは何もしてない。
暴君だったかというと、そもそも摂政の藤原家がほとんど政治してたので……暴君にすら成り得ない。ただ素行が荒かったのと、宮廷で殺人を犯した(と匂わされているがはっきりした記録はない)という。
あとはどうも、悪人だから悪く言われているというより「周りの都合で天皇位を降ろされる→『あいつが悪人だったから位を降ろされたのだ、決して貴族連中の都合とかじゃないんだ』ということにされた」要素があるらしい。物狂いといわれてるけど、精神的な障害などがあったかというとそこまででもないっぽい。
日本の中心オブ中心にいながらアウトサイダーとされた陽成上皇。
狐の子、異能の人として差別されまくった(そういう伝承があるわけではないが、普通そんな人がいたら迫害される)安倍晴明。
この二人がどうも重なって見えたので、ダブル主人公でやっていきます。
私が以前書いた『そして僕らは殺意を抱く』(人殺し志願の二人の少年のお話。それぞれからの視点での章が交互に語られる形式)をモデルにやっていきたいです。
……まああれもごく一部で好評でしたが特に一般にウケたわけではないのでした。
……それにしても、晴明の話を何らかの公募に出したいと思ってますが。主人公の一人が元天皇という時点で、一気に出版向きではなくなっているのである……! でもこの人を書きたい!
「ネットに公表した作品は応募不可」な公募もあるので、ここに載せていくのはやめようかなとも思ってましたが。どーせ公募向きじゃねーからここにも載せちまおうぜ! って思ってます。(何らかの公募には出すつもり)
世の中から外れてしまった悪童二人の物語なのです。
あ、この人たち年の差五十歳ぐらいあるんですけどね。ちなみに平安時代は四十歳からもう老年扱いである。
悪童晴明×悪童のままジジイになった上皇のコンビ!
ちなみに陽成上皇は「幻術を習った」「陽成院には水の精が住んでいる」なんて伝承もあるので晴明と一緒にバリバリ伝奇バトルできるぜ! (そうか?)