【執筆中のつぶやき】
国王の敬称は、「陛下」です。
では、王妃の敬称は、「陛下」か、「殿下」か?
結論からいうと、無理やりに日本語に訳していたり、歴史的背景の問題があったりで、絶対にこうだ、と言いにくい……です。
「この国ではこう呼ぶ」と決まりがあり、それに従うのが正しい……ようです。
そもそも、「陛下」とはどんな人を指すのかというと、「その国で唯一人の支配者」を指すらしいのです。
つまり、国王とその妻が、共同統治していれば、王妃は「陛下」で間違いないのですが、国王と同等の権力を持つのでなければ「陛下」ということができないのです。
ただし、この考え方は、中国由来の東洋的な考え方なのだそうです。
西洋では、国王と妻の両方に「His Majesty」「Her Majesty」と呼びかけるそうです。
そして、「Majesty」は「陛下」。
だから、日本語に訳すと、「国王陛下」と「王妃陛下」となります。
しかし……。
女王の配偶者である、王配は「殿下」なのです。
英語表記にすると――。
女王(Queen Regnant)
王妃(Queen Consort)
どちらも「Queen」と呼ばれる(らしい)。そして、「Queen」といったら「陛下」なの(だそう)です。
しかし、
国王(King)
王配(Prince Consort)
で、王配には「King」がつかないのです。「Prince」なのです。だから「殿下」なのです。
歴史的に、「King」という称号は「Queen」よりも上位の権力者とみなされがちだったため、女性君主(女王)の独立性を守るために、夫を「King(陛下)」ではなく「Prince(殿下)」に留める慣習が定着した――ということ(らしい)です。
そうなると……。
東洋的な考えから「陛下」は「唯一の支配者」を指す言葉だと考えると、王妃「殿下」。
西洋的な考えでは、王妃「陛下」。ただし、同じ立場で男女が逆の王配は、王配「殿下」。
……なのか?
なんとなく分かってきたのですが、じゃあ、自分の小説では(あくまでも、フィクションの小説で!)、どう表記するのが正しいのよぅぅ……と、途方に暮れるわけです。
そんなわけで、結論(?)
「私の作品では、王妃の敬称は「陛下(あるいは殿下)」が正しいの!」と、決めてしまえば、それが法律(かな……)。
なお、日本が国として他国の王族をお呼びするときは、西洋風に「王妃陛下」を使うようです。
ただし、一夫多妻制の国の側室の方のことを「王妃殿下」とお呼びした記録があるとか、ないとか。
また、調べていく中で、ちょっとややこしいことがありまして――。
「王妃」という言葉は、普段、小説などの創作と関わることの多い人にとっては、「国王の妻」のことを指す――と、考えるのではないかと思います。
しかし、ネット検索で引っかかる「王妃」は、皇室典範に書かれている「王妃」であることが多く、「王(=歴代の天皇の直系卑属の男系男子の内、三親等以上離れた者)の妻」を指します。(現在は、「王妃」に当たる方はいらっしゃらないそうです)
なので、皇室典範で定義される「王妃」は、陛下ではなくて、殿下になります。
もう、めちゃくちゃ、ややこしい……。
【更新予定】
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 明日、金曜日 20:20 に投稿します。
※第三部 第五章は、
2026年4月3日 ~ 2026年8月14日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。
【制作ノート】
以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)
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「王妃様」
王妃陛下か、王妃殿下か。
悩んだ末に、ハオリュウの台詞では「王妃様」になりました。
個人的には、この作品においては「王妃殿下」がしっくり来るのですが、「王妃陛下」で慣れている人には違和感があるかなと思い、どちらも使わないという選択をしました。
ハオリュウが「王妃様」と言うのも、違和感があるのですが、まぁ仕方ない。
そして、物語は、カイウォルが「ハオリュウ君と私は同類だよ」と持っていくために、現在とは、まったく関係のない昔語りをして――。
対するハオリュウは、「女王陛下の婚約者になるから、姉のことは放っていおて」と爆弾発言をします。
『父と異母姉の殺害容疑』は、どこかに消え、『ライシェン』を探すことすら放置。
ハオリュウとカイウォル。主導権を握ろうと、好き勝手な話を始めるふたり――同類です。