数ある企画の中から、再び(あるいは初めて)見つけてくださり、ありがとうございます。
主催者の私は、言葉というパレットを使って、心の中の景色を写生する楽しさに魅了されている初心者です。
前回の第13回「異化」では、見慣れた日常に言葉の魔法をかけ、世界をハッとするほど新鮮で不思議な場所へと変貌させる技法に挑戦しました。皆様が部室に持ち寄ってくださった、日常の裏側に潜む驚きや、現実のルールが心地よく歪む作品の数々に触れ、まるで未知の迷宮を歩くような刺激的で贅沢な時間を本当にありがとうございました!
今回は、私たちが世界を見つめる「レンズ」そのものをダイナミックに動かして、読者の景色をガラリと変える魔法をみんなで練習してみたいと思います。
■ 今回のテーマ:視点の移動(カメラワーク)
普段、私たちは主人公や語り手の固定された視点から物語を読み進めます。今回は、その視点(カメラ)を、まるで映画のワンシーンのように自由自在に動かしてみませんか?
例えば、以下のようなカメラワークをイメージしてみてください。
・ミクロからマクロへ(ズームアウト)
例:「彼女の指先に止まった小さなてんとう虫。それがふわりと飛び立つと、眼下には見渡す限りの広大なひまわり畑が広がっていた。」
・マクロからミクロへ(ズームイン)
例:「宇宙の果てのような深い夜空。無数の星々の中から一筋の流星が落ちて、彼の握りしめた手の中の、小さなビー玉の輝きへと吸い込まれた。」
・視点の180度回転や、横へのスライド
例:「彼を乗せた電車が遠ざかっていくのを、私はホームで泣きながら見送っていた。――一方、遠ざかる電車の窓際で、彼はホッとしたように小さく息を吐き、隣の席の新しい彼女の手を握った。」
・効果:
視点を一気に動かしたり、角度を大きく変えたりすることで、読者に鮮烈な映像的インパクトを与えたり、物語のスケール感や意味合いを劇的に変化させたりすることができます。
「『悲しい』と書く代わりに、空高くから自分をちっぽけな点として見下ろしてみよう」「アリの視点から靴底を見上げて、次に靴の持ち主の顔へ視点をスライドさせてみよう」など、頭の中のカメラを縦横無尽に動かす、実験的な気持ちで大丈夫です。
私自身も「この場面、どこから撮影すれば一番ハッとするかな?」と、映画監督になったようなワクワクした気持ちで投稿します。
■ 補足:「これまでの技法」との組み合わせ
・提喩(第3回): 一部で全体を表す技法。これを応用して、一部(ミクロ)から全体(マクロ)へ視点を引いていくカメラワークにも使えます。
・換喩(第4回):隣にあるものに置き換える技法。横へ視点をスライドさせるカメラワークと相性抜群です。
もちろん、難しいことは考えず、あなたの直感が選んだ「ハッとする視点」を自由に置いていってください。
■ 参加ルール(ゆるく、心地よく)
・形式: 詩、散文、短歌、小説の一部など、形式は自由です。
・内容: 視点の移動(ミクロとマクロの行き来、回転、スライドなど)を意識したフレーズや展開が一つでも入っている作品。
・交流について: 読み合いや感想の強制はありません。「練習作」や「書き置き」として置いていくだけで大丈夫です。
⚠️ 【主催者から大切なお願いと注釈】
・内容に関するお願い
政治や宗教、犯罪、過度な暴力や性的表現など、少しコメントしづらい内容の作品に関しては、読ませていただいても応援メッセージなどを控えさせていただく可能性がございます。あらかじめご了承ください。
・作品の「再参加」に関するご注意
過去に参加された作品を一度取り下げて「再参加(再投稿)」などされた場合、システムの仕様上、最新のリストではなく過去の位置に埋もれてしまい、主催者が気づけない場合がございます。こちらもあらかじめご了承ください。
・話数について
主催者の確認時間の都合上、10話を大幅に超える長編作品については、すべてに目を通すことができない可能性がございます。参加は大歓迎ですが、その点だけご了承ください。
■ 主催者より
初心者の方も、ベテランの方も、どうぞ気楽に部室のドアを叩いてください。
「視点を動かす。それだけで、見慣れた世界が全く違う顔を見せ始める」。そんな言葉の魔法を、みんなで机を並べて楽しめたら嬉しいです。
皆様の豊かな感性が描き出す、自由でダイナミックな「視点の移動」の物語を心よりお待ちしております。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「【自主企画】第14回カクヨム文芸部 ── お題:視点の移動(カメラワーク)」を選択してください。
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