数ある企画の中から、再び(あるいは初めて)見つけてくださり、ありがとうございます。
主催者の私は、日常の何気ない風景を言葉に置き換える楽しさに、すっかり魅了されている初心者です。
前回の「換喩」では、皆様の瑞々しい感性に触れ、物の「隣」にある気配から物語が立ち上がる瞬間に何度も立ち会わせていただきました。今回は、さらに一歩踏み込んで、物言わぬ存在に命を吹き込む「魔法」をみんなで練習してみたいと思います。
■ 今回のテーマ:擬人法(ぎじんほう)
今回は、人間ではないもの(無機物、動植物、自然現象、あるいは形のない感情や概念)に、人間の感情や動作、意志を与えて表現する「擬人法」に挑戦してみませんか?
ただの景色や道具が、まるで意思を持って語りかけてくるような、物語が呼吸し始める瞬間を描く技法です。
・例: 「壁が耳を澄ましている(=秘密が漏れそうな気配)」
・例: 「太陽が意地悪く笑い、私の背中を焼きつけた(=厳しい日差し)」
・効果: 書き手がその対象をどう解釈し、どう愛しているのか。擬人法を使うことで、物語の「トーン(空気感)」をより鮮明に、情緒的に伝えることができます。
「『雨が降る』と言わずに、空の涙を語らせてみよう」「『風が吹く』と言わずに、草原のダンスを描いてみよう」など、世界を少しだけ人間味のある温かな(あるいは冷徹な)視線で見つめる、実験的な気持ちで大丈夫です。
私自身も「この机は、どんな物語を書き続けてきた私を見守ってくれているかな?」と、道具たちと対話するような気持ちで投稿します。
■ 補足:「これまでの技法」との違い
「これって比喩や換喩とどう違うの?」と迷ったときは、こちらを参考にしてみてください。
と言っても、企画者自身も「どこからが擬人化で、どこまでが比喩か」と首を捻りながら楽しんでいる最中ですので、難しく考えず「モノが笑った!」「空が泣いた!」といった自由な発想で参加していただければ大丈夫です。
・比喩: 似ているものに例える(共通点を探す)
・例:「彼女の心は氷のようだ」
・換喩: 隣にあるもの、関係の深いものに置き換える(視点をずらす)
・例:「白い服(看護師)が走ってきた」
・擬人法(今回): 人間以外のものに、人間らしい心を宿らせる(命を吹き込む)
・例:「窓がため息をついた」
「今回は隣の景色を描くのではなく、その景色そのものに語らせてみよう」など、使い慣れた道具に命が宿るような感覚を楽しんでみてください。
■ 参加ルール(ゆるく、心地よく)
・形式: 詩、散文、短歌、小説の一部など、形式は自由です。
・内容: 擬人法(モノや現象に人間らしい動作や意志を与える手法)を意識した作品。
・交流について: 読み合いや感想の強制はありません。「練習作」として置いていくだけで大丈夫です。
・話数について: 主催者の確認時間の都合上、「10話を超える長編作品」については、すべてに目を通すことができない可能性がございます。参加は大歓迎ですが、目を通せなかったらすみません。
■ 主催者より
初心者の方も、ベテランの方も、どうぞ気楽にドアを叩いてください。
「世界は、私たちが思っているよりもずっとお喋りかもしれない」。そんな不思議な感覚を、みんなで机を並べて楽しめたら嬉しいです。
皆様の豊かな感性が吹き込む、呼吸する言葉たちを心よりお待ちしております。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「【自主企画】カクヨム文芸部 ── お題:擬人法(ぎじんほう)」を選択してください。
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