「短編向け」を含む小説

人の世に蔓延る怪異や呪物を集める蒐集鬼の元へ、見知らぬ少女が迷い込んだ。 KAC2025、2つめのお題「あこがれ」に寄せて。 ◆各お題を毎回盛り込み、連作短編をやります。

母の文才は継がなかった。 父の謀才も継がなかった。 ただ、不用意な言葉が己の首を絞めることだけはわかっていた。 (以上抜粋)

　職場で人気の目良正人《めらまさと》は、家で飼っているたくさんの動物たちを可愛がっていた。その愛の強さゆえに、私は正人と恋人になるチャンスはないと諦める。 　そんな中、私は突然目…

完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪い…

昨年のKACに続いて、ピッタリ賞ねらい。９００字で描いてみました。バリバリ仕事人間だった男の話かな。私としては、ほのぼの（？）。ホラーではない。たぶん。なんか、密かにありそうな話…

　彼は私のことを「姫」と呼ぶ。 　それに不満を感じ始めたのは、数日前のことだった。 　二人の穏やかな愛情の物語。

私には推しがいる。彼はずっとニコニコしてて、流出とか絶対あり得ない、完璧アイドルだ。

ひな祭りの夜。 母を亡くしたばかりの少女ゆずは、思い出の雛人形をそっと抱いて眠りについた。 それは母の形見であり、今年初めて自分一人で飾ったものだった。 「おやすみなさい、おひ…

彼氏との結婚を夢見る日奈子は「雛人形を片付けるのが遅れると婚期が遅れる」という迷信を気にして焦り、ひなまつり当日中に雛人形を片付けようとする。 すると＜嫌じゃ嫌じゃ＞と突然頭の中…

KAC2025第一回お題「ひなまつり」 身に覚えがないことで雀達から祝宴に誘われた話。 ※以下の話と繋がりがありますが、この話単体でもお読みいただけます。 https://k…

春日未来は、兄の亮太と親友の由香が大好きだった。 小さな頃から一緒にいた二人が恋人になれば、未来にとって最高の展開。 そう思った未来は、二人をくっつけるために全力で画策する。 …

「戦場に現れた未来世界、その書物が戦局を変える――」 東の王国と西の共和国が戦火を交える山岳地帯。互いに譲らない戦力拮抗の中、突如として共和国軍が相手の作戦を次々と見破り、圧倒…

最愛の恋人・美琴を救うため、聡太は悪魔と契約を交わす。 「美琴の病を治す代わりに、君の記憶を消そう。」 それでも構わないと誓う聡太。 だが、美琴もまた聡太の幸せを願い、自らを忘…

理想の夫。優しく、穏やかで、家事もこなす男。 けれど、妻はなぜか不機嫌で、日に日に追い詰められていく。 「俺がもっと支えれば、きっと元の彼女に戻る——」 そんなある夜、太一は…

弟が不思議な絵を描いた。その絵はどこかが可笑しかった。思わず背筋がゾクっとするかもしれない短編。

KAC2025参加作品。 短編、お題は「ひなまつり」です。

奈々は親友である夢香の元カレの光輝にずっと想いを寄せていた。だけど光輝のいまだに好きな人はずっと夢香で──。

　主人公の山内愛海は発達障害を抱える二十歳。障害者枠での仕事も決まらず、ただただ塞ぎ込んでいた。気分転換で両親に外出を進められる。そんな彼女の前に表れたのは、建設業をする佐藤真司…