永遠の片想い
優月紬
第1話
私には、大好きな人がいる。付き合っていないし、友達ですらない。それどころか、あの人は私の存在すら、知らない。
「もう、終わりにするしかないのかな」
私の目から、涙がこぼれ落ちた。私の目の前には、大好きな人の写真や、思い出が詰まった大切な物たち。
私の片想いが叶うことは、絶対にあり得ない。それが今、痛いほど分かった。
手帳を開くと、大好きなあの人をこの目に記憶できる、最後の機会が記されていた。
私は泣きながら、心に決めた。自らの想いをこの日に封印しようと。想いを断ち切って、前を向こうと。
私はこの日、彼に想いを伝えたい。大好きだよと、それだけ。想いが叶うことは絶対にあり得ない。それでも、あなたを想い続け、こうして生きてきたから私がいると、どうか彼に伝わりますように。
直接は、言えない。だから私は、文字に記すことにした。
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