「円城塔賞 ショートショート」を含む小説

剛くんは、もとから留学を希望していた。 高校卒業までの間だけの関係と思っていたら、彼は別れるつもりはないという。 年に一度は確実に直接会おう、と言って、彼は海を渡った。 それか…

意味不明の言葉を軸とした、もっともらしい文章の走り書き。 ※この作品はカクヨムだけで公開しています。

少女は誰もいない真夜中に街を歩いてまわる。彼女は影と鏡の像、そして眠りを奪われていた。

世界は僕たちが生まれる何年も前に終わったらしい。そんな時代を生きる僕たちには、放課後にいつもしていることがあった。

ある日の帰り道、青年は通り魔にナイフで首を切られ致命傷を負う。残された時間で彼は、死について考え始める。

　遥か遠い宇宙で起こった キロノヴァ は、この太陽系小惑星帯にも重力波を及ぼした。重力波は小惑星群を地球との接触軌道に乗せ、その一部を接触させた。 　その結果、周回軌道が太陽に…

高野書店。そこは前半分と後ろ半分で別々の小説が接合された「キメラ本」を売る店だった。男はその書店で不思議な親子づれと出会い、昼食をふるまわれる。

わたしには絶対音感がある。ピアノやヴァイオリンを習っていたわけじゃない。20万人にひとりの確率の、生まれつきの特徴だ。 ※この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、地名…

【祝・1700pv】人は生まれた瞬間、ひとつだけスキルウィンドウが現れ、スキルを授かるこの世界。 剣、魔法、治癒――誰もが役立つ力を得る中、俺のウィンドウに浮かんだのはたった…

引きこもりニートの俺が珍しく外に出たと思ったらその途端トラックに轢かれて死んでしまい、気が付いた時には異世界に転生していた。 ……まあ、それはよく聞く話なので別にいいのだが、この…

荒廃しきったアフリカの某国。「救世主」だと思われたテクノロジーの思わぬ陥穽。しかしそのテクノロジーは意外な方向にひとびとを誘っていくのであった。

サイバースペースを扱ったＳＦショートショート。 若い二十代の技術者は、ここが現実であることを確認するために太陽を見る。 太陽から降り注ぐ光は、まだ人類の技術では再現不可能だから…

暗い土砂降りの日、クラっとくるような晴れた日、それが僕と君との最後の思い出。少なくとも、僕にとっては。 忘れぬように、目に焼き付ける必要があった。 ________これは、夏休…

渋滞の車内で聴いていたラジオから、忘れられない名前が流れてきた――「蜂つきわたあめ」。 夏祭りと花火の思い出が、電波を通してよみがえる。 過去と今が交錯する、切なくて甘いショート…

明季音（あきね）はお料理好きな20代の女性。ある日の明け方、とあることに気づき、ぶつくさ言いながらお出かけする。

僕の大学デビューは失敗に終わったようだ。ここにその一部始終を記す。ポニーテールの悪魔に掻き乱されたのだ。