「ファンタジー 和風」を含む小説

　触れた相手を安らぎに導く不思議な手を持つ撫子は、どんな子どもも眠らせるという評判から子守りとして男爵家に勤めていた。けれど孤独な身の上で、幼い頃から愛されることを知らなかった。…

雨宿りのつもりでふらっと入った、古めかしい店―― そこで俺——玖珂廻《くがめぐる》は「願いと代償」を等価交換する店『くをん堂』と、その店主である美青年・環《たまき》と出会った。 …

灰かぶりとして蔑まれ、都の外れで奉公して暮らす少女・花。 亡き母が残したかんざしだけが、彼女が誇れる唯一のものだった。 ある日、奉公先の思惑と身分証の取り違えによって、 花は貴…

高校1年生の朝日照子(あさひてるこ)は、両親を亡くしており、小学5年生になる妹の日向(ひなた)と2人だけで日本の東北地方にある村に住んでいた。 2015年8月15日、村の夏祭り…

少し不思議で、大正浪漫と文学の香りが漂う物語。 舞台は大正四年。 原稿依頼の初仕事を成功させるため、東京までやってきた新人編集者の主人公・虎丸。 謎に包まれた美貌の幻想文学作…

私が山桜の下で出会ったのは、妖しくも温かい——奇妙な声だった。 彼女が教えてくれたのは、この山に鬼が出るという伝説で……優しくもほろ苦い、昔々のお話。 ※一話完結です。

　―――時は大正。妖怪に支配された世界で起きる、二人の少女の出会い。 　少女・珠紀は、何の変哲もない普通の村娘。しかし、ある日突然、美少女死神に求婚されて―――？ 　これはそんな…

【和風BLファンタジー】 皇帝陛下・禍津見のお気に入りの踊り子・九頭杜は踊り子・伊邪天の人気をも超えた。九頭杜に執着し、監禁した罪で残酷に処刑された伊邪天は、二度目の人生で前世と…

夏休みのある日。 少年・滝本要は、祖母の住む山形の田園で――ひとりの少女と出会う。 白い髪、青い瞳、そして氷のように透きとおった声。 彼女の名は、六花（りっか）。 アイスを分…

世界を“デート感覚”で創った神夫婦・イザナギとイザナミ。 最後の子ども・火の神カグツチの出産で、イザナミは世界で最初の「死」を迎え、黄泉の国へ落ちてしまう。 しかしイザナミはそこ…

「災いが来る……」 　夜空を見上げる少女 イズモは平和なヨクショウ国に忍び寄る危機を察知していた。 　ある日、この国と人々を守る立派な兵士になるべく日々鍛練を重ねている姉弟マソ…

人と一角狼が住まう、六合ノ國（りくごうのくに）。長きに渡り共生してきた二種族は、『熒惑事変（けいこくじへん）』という戦をきっかけに関係を破綻させていく。 　その戦で家族を…

常陸国の山奥にひっそりと暮らす人形師・駒蔵は、都で名を馳せた名匠だった。戦乱を嫌い、唯一残した源頼光の武者人形を抱えて逃れた彼は、山里で娘・麻沙女と穏やかな日々を送る。 麻沙女…

同級生の志藤陸也（しどう・りくや）に密かに思いを寄せている護法八重（ごほう・やえ）は、あるとき彼が友人たちと「好みのタイプ」について話しているところを立ち聞きしてしまう。陸也から…

心を“印”として操る〈印術〉がすべてを決める世界。 強さも、生きる価値も、未来さえも――印ひとつで決まる。 その世界で、ツバサは“印を持たずに”生まれた。 「無印の子」。 誰か…

【完結作品】 千年前、龍神への生贄として身を捧げた少女・真貴。 死を覚悟した彼女が目を開けたのは――現代の日本だった。 龍神の伝承を受け継ぐ一族に迎えられ、真貴は新しい家族と…

『喫茶偃月 ― 月の加護とあやかし珈琲 ―』 京都・祇園の路地裏に、夜だけ開く小さな喫茶店《偃月》。 そこでは、白銀の髪をした葬送人・偃月が、 人とあやかし、そして“まだ成仏…

異世界に放り込まれたのは、ただの米農家だった。 力も神通力もない。できるのは、稲を育てることだけ。 米農家の米田稲夫は廃業を決意したその日に、祈りを捧げた神社から異世界へ召喚さ…

　センタグランド国とエネメリア国。 　ふたつの大国の戦争は、センタグランド国大幅有利なかたちで講和交渉に入り、事実上のセンタグランドの勝利となった。 　長年大陸を苛んだ戦争…

『ひかり」――それは、天宮に昇る、人々の感情の結晶。 大人を信じられない少年、僕は、ある夏の日、天から落ちてきた少女に出会う。 はじめは記憶を失ったという彼女のことを信じられ…