「忘れて」を含む小説

夜がまたひとつ明ける。 僕の目は相変わらず同じトーク画面を眺めていた。 「ねえ」 と送れば、前のように返ってくると思ってしまいそうになるほどに。 寸前、僕は文字を消す。 文…

進路に悩む高校生・ナミネは、ある日ふと、母の遺した不思議な本から古びた写真を見つける。 その瞬間から、忘れられていたはずの“何か”が静かに動き出す。 本のページに浮かび上がる文…

【各話の最後に音楽・イラストあります】 都心の片隅にある、小さなワインバー Libero カウンターにはささやかな人生の断片がこぼれていく。 交わらない想い、忘れられな…

俺は警備会社での夜勤のアルバイト。今夜は急に配属先のビルに病欠が出て、初めて行く場所になった。同僚のおじいさんから急に今から見に行きたいところがある。と相談される。渋々一緒に行く…

６月２３日、慰霊の日。事実上、沖縄戦が終わった日。今年もこの日がやってくる。沖縄で育った者として、忘れてはならない日だと思うのです。何が出来るって訳ではないけれど、この日だけでも…

子供の頃、行き倒れていた男の子巳影に恋をしました。 彼が貴族の子供とわかって半ばあきらめていたのですが、別れ際に「迎えに来る」と言われたことで、私、巫女の瑠香は、淡い期待を持ち…

「君を忘れたくない」 その一心で、僕は真実を追い始めた。 記憶が物理的に保管される世界で起きた、不可能な密室殺人。 消えた恋人と、50年前に「なかったこと」にされた街。 存在し…

※6月22日完結します。全68話です。最後までよろしくお願いします。 「無能」と烙印を押され、王国から追放された少年レイ＝グラン。 すべてを失い、絶望と孤独に打ちひしがれた彼は…

土屋充嗣は、若い頃に最愛の彼女と別れ、その後2回の結婚に失敗し、55歳になった今、バツ2の独身だった。ある日、大学時代の友達から連絡があり、懐かしいメンバーが集まって飲み会をする…

「この世界に、俺の名前は存在しない──それでも、何度でも君を救う」 妹を庇い電車に轢かれた青年、シン・タカミネは、死の間際に異世界へと転生する。 目を覚ましたのは、魔物が跋扈し…

大陸全土で『希代の天才』と謳われる王宮筆頭魔導薬師の唯一の弟子シエナは、師匠と共に瘴気被害を受けた過去を持つ。 瘴気による死を回避するために深い眠りについた師匠ネヴィアを救える時…

　行き場を無くしてしまった、或いは追放された未成年者が、最後に辿り着く街が舞台。 　銃火器から刀剣、電子機器を用いて汚れ仕事を完遂させながら、生きる為に死ぬまで金銭を稼ぐ彼らは新…

古の森「エルム」に蔓延する謎の病。村を救うため、薬師見習いの少年リュカは、たった一匹の白い仔狼・シロと共に禁断の森へと足を踏み入れる。死と隣り合わせの旅路で明かされる、シロの秘め…

ポツリと哀愁。

音楽理論に詳しい訳ではないけれど、日々を音楽に助けられている音楽好き。 「音楽ないと生きてけないな」と都度思っちゃう私の好きな音楽とそれに連なるエピソードを綴るエッセイです。そん…

　全ての物に終わりが存在し、存在の終わりを司る『死神』が存在する世界。 　その中で『狩り』を司る死神は、『歌』を司る死神と恋に落ちた…… 　これは、嘗て愛した人を忘れられずに…

※前回のあらすじは省略します。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ あれからハクリュウ、クロノア、タツキ、ミク、クレイ、ユウ、クルフの七人と三体の龍は交代でガインを担…

雨の降ったある日、少年・空は神社で不思議な石を拾う。 それは「時間を巻き戻す」力を秘めた、空想と現実を繋ぐ“かけら”だった。 転校生の少女・朝陽。誰もが彼女の存在を忘れていく中…