旧異世界勇者の子孫達の陰謀と新異世界勇者達!!〜俺は仲間と一緒に試練を乗り越えヤツらを倒す!〜【第二幕】
みけ猫 ミイミ
序章✴︎新たな戦いの幕開け
プロローグ①開幕と心配と失態と
「クッ、ここまで来たって云うのに……」
悔しそうに水色髪の男性は扉を睨んでいる。因みに、ここはシェルズ城内の最上階に作られた儀式をするための部屋の通路側だ。
この男性はハクリュウで本名が
「大丈夫よ。私の魔法で扉を壊せば!」
何処から湧いてくるのか分からない自信一杯の表情で黒みがかった紫髪の女性は扉に向け杖を構えた。
この女性はクロノア・マリース・ノギア、本名が
「クロノアにゃん、扉を壊したらにゃかに居る人たちに気づかれるよ。私が音を立てにゃいで斬るから」
二本のダガーを構えピンクでツインテールの女性は今にも扉を攻撃しようとしている。
この可愛い女性はノエル、本名が
「ノエル……駄目だ! 怪我をしたら……どうする。能力を使って……俺が扉を……こじ開けてやるから……下がってろ」
黄色に若干黒みかかっている髪の男性はノエルの前に庇うように立ち両手を扉へ向けた。
この男性はユウ・ライオルス、本名が
だけど訳あって現在、髪が変色している。他の召喚転移者とは違い勇者としてではなく魔王として召喚された。
「いや、ユウに任しとけへん。ノエルさん、こんな扉ぐらい道具をつこて開けたる」
銀髪の男性はメニュー画面を開くとアイテムボックスから装置らしい道具を取りだし扉に設置しようとする。
この男性はクレイ・マルス、本名が
「焦るな。少し遠回りになるが他から侵入する」
険しい表情で青髪の男性は通路の先を見据えた。
この男性はタツキ・ドラゴナイト、本名が
実は約二百年前に召喚されたリュウキであり今の姿タツキがサブキャラなのである。
「えーつまらないのら。私が姿を消して盗賊の抜け穴で覗いてくるのら~」
兎の着ぐるみ……いやモフモフなバニーちゃんの格好をした女性は、ニコニコしながら扉へ向かおうとした。
この女性はミク、本名は
その時の姿は身長も低く可愛い着ぐるみを身に付けていた。今の姿はタツキがミクの部屋で勝手に装備を変えて遊んでいたままになっていたからだ。
そのままログインしたため、この状態で召喚されてしまった。なんでタツキがミクの部屋でゲームしてたのかって? それは一応、恋人同士だからである。
「ミク!? 馬鹿なことはよせ! そんなことしたらケガするじゃないか」
相変わらずタツキはミクに優しいようだ。
「う、んー……分かったのら」
仕方なくミクは能力を使うのをやめる。
そういえばミリアがみえないようだ。
ミリアとはハクリュウの実の妹で本名が
確か名もなき城でノエルとバルムとシェルズ城に向かったよね。それと関係しているのだろうか? まあ、それは話を進めれば分かるだろう。
物足りなそうにするもハクリュウ達六人は、この城のことを知り尽くしているタツキの言うことを聞き別ルートを行くことにする。
その後七人は、この場を離れ通路の先に消えていった。
――そして月日は遡る――
ここは大陸の南東側にある辺境の地。そして名もなき城から北へ少し歩いた地点だ。
あれからハクリュウ、クロノア、タツキ、ユウ、クレイ、ミク、クルフの七人は名もなき城から出てここまで来ていた。
勿論チビドラゴンとなったシェルギオスとブラグジオスとブルーシャギオスも一緒である。
因みにガインはまだ気絶していたのでハクリュウ、タツキ、ユウ、クレイが交互に担いでいた。
現在七人と三体のドラゴンは話をしながら歩いている。
「みんなは何処に居るんだろうな」
「ハクリュウ、ラシェルのことが気になるの?」
「ああ、クロノア……ラシェルのことも心配だ。だけど、それだけじゃない。ミリアがなんでバルムと一緒に行ったのか……いや、攫われたのかもしれないからな」
眉をハの字にしハクリュウはシェルズ城があるである方角へ視線を向ける。
「それなら……ノエルだって……そうだ。あー……あんなことや……こんなことを……されているんじゃ……ないかとな」
「ユウの言う通りや。ノエルさんの貞操が危ない……早よ助けに行かな」
「二人の気持ちは分かるが。今は、まだ早い。それにバルムなら大丈夫だろう」
そう言われるもユウとクレイは納得がいかないようだ。
「断言……できるんですか?」
「できない。まあ、もしもの時はグロウディスがなんとかしてくれるだろう。いや何かあれば連絡してくれるはずだ」
それを聞きユウとクレイは納得する。
「ねえ、そう言えばさ。誰か忘れてない?」
このヒューマンの女はクルフ・シナモンと云い。元はニックの配下の者だ。だが女性ながら強いクロノアに惚れてしまい仲間になる。
「クルフ、誰かって?」
「あっ、そうそう。
クルフにそう言われ六人は顔を青くし立ちどまり名もなき城の方を向いた。
「まずい……引き返さないと。だけど、ガインはどうするんだ?」
そう思うもハクリュウはガインをまた担いでいくのが大変なためどうしたらいいか悩んだ。
「ハクリュウ。私とクルフは、ここに残ってガインを見張るわ」
「その方が、いいだろう。クレイ、居場所は分かるな?」
タツキに聞かれクレイは、コクッと頷き名もなき城を見据える。
それを確認するとタツキは城の方へと向かい歩き出した。
そのあとをハクリュウ、ユウ、クレイ、ミクの四人が追いかける。
ハクリュウ達が行ったのを確認するとクロノアとクルフは、ガインのそばに付き添い周囲を警戒していたのだった。
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