姉弟

ねえさんが首からさげたロケットの天使の遺骨のかけらの白さ

生前に死後におそらく永遠にあなたを救い続ける天使

カトラリーと生の代理を供養としあまく拒食を拒むねえさん

もうあねをあたためる子がいないのにあねが焚かなくなったストーブ

わたしにはわたしの天使　生前の声になっても忘れないから

魂と呼べるなにかが去る音をふーっと長い呼吸に聴いた

入り組んだ心を愛の一文字でほんとうにほんとうに出来るか

鳥籠を壊す時にはもうすべて終わりにしたいと毎回思う

おそらくはわたしを君は救えずにわたしがあなたを埋めると思う

火のように暮らしたあねと地のように暮らすわたしのそれぞれの解