眠れる作品お披露目キャンペーンにご参加いただき、誠にありがとうございました!
短い期間の中で多くの魅力的な作品が集まり、また素敵なレビューを寄せてくださった方々もたくさんいて、本当に嬉しく思っております。
カクヨム内にもカクヨム外にも、まだまだ眠っている素晴らしい作品がたくさんあるのだと改めて感じました。
これからもカクヨムでは、そうした作品に光を当てられるような企画やキャンペーンを実施していきたいと考えておりますので、引き続きカクヨムをどうぞよろしくお願いいたします。
今回の「眠れる作品お披露目特集」はミステリー&ホラー篇です。
壁に囲まれた都市で起こる不可解な事件と“守り手”の少女を描いた物語、幽霊・妖怪・人怖を詰め込んだホラー短編集、元刑事の探偵が相棒の死の真相を追うハードボイルド・サスペンス、“死んだフリ”から本当に事件に巻き込まれる演劇部の青春ギャグミステリーの計4作品をご紹介します。
また、本特集に選ばれたレビューをご投稿いただいた方には、「トリのぬいぐるみストラップ」をお贈りいたします。カクヨム運営からのご連絡をご確認くださいませ。
今後とも、皆さまの素敵なレビュー投稿を心よりお待ちしております。
主人公は高い壁に囲まれた「しらさぎのまち」に住む少女・ミカン。ある日彼女は、壁の外から来たクラスメイトの少年・ナツメが、壁の外で守り手として一人で戦っていることを知る。ミカンは自分に何ができるのか考え──
本作は児童向けらしく、また主人公も10歳と幼いため平易な文章で書かれています。
しかし、内容はぜひ大人にも読んでほしいと思える作品でした。
高い壁に囲まれた街でずっと平和に暮らしてきた人々。壁の外にある危険を知っていて、それでも一人で戦うしかない少年。その現状を良しとしないけれど打破もできない大人。
どこか、現実の戦争を取り巻く状況を彷彿とさせます。
大人でも答えを出すのは難しい。けれどその問題に、10歳の少女らしい視点から解決を試みようと奮闘する姿に胸を打たれることでしょう。
そして名称に、鳥と果実の名前が使われていることにも意味がありそうな……?
この先は実際に読んで、自分の目で確かめてみてください。
暑くて外に出るのもおっくうになる季節。少しでも涼しい気分を味わいたいけど怖すぎる話はちょっと……という方におすすめしたい短編集です。
肝試し、行ってはいけない場所、ごく普通の日常生活で起きた、怖くて不思議な体験。
幽霊も妖怪も人怖の話も勢揃い。
バラエティ豊かな話は、どれも読み聞かせにちょうどよい長さです。子どもも大人も夢中になって読んでしまう、怖いけど癖になる短編集を夏休みのおともにどうぞ。
主人公は元刑事で今は相棒の死の真相を探るために探偵として裏社会に忍び込んでいた。
仲間と合流しながら相棒が残した「音」を手掛かりにして捜索するのだが……。
相棒の手掛かりを元に、様々な場所を訪れるのですが、そこで出会う元仲間?の個性が爆発していて、とても魅力的でした。
押忍と任せろしか喋れない、会の若頭。どんな組織!?と思わず心の中でツッコんでしまいました。
彼の他にもみんながそれぞれ違っていて、個性的で楽しい仲間たちです。
これらのコメディ色と合わさるのが「残響」や「友情」をテーマにしたちょっぴりシリアスなストーリーです。
音には様々な音があって、誰かを傷つけるものかもしれないし、誰かを救うものかもしれない。音は大きく響いていればいいのか、静寂さえも音であるならば空白だって立派な音である。
特に「残響」という残され、託された音についてを追う物語から、音の存在価値を考えさせられました。
とことんコミカルな裏社会の人物たちが織りなす「残響」の物語をお楽しみください!
素晴らしい作品をありがとうございました。
文化祭前日体育倉庫に閉じ込められていたはずの部長が消えた!
文化祭は始まり、観客の視点で読んでみると、演劇部として、たぶん真面目に演技をしているんだろうけれど、アドリブが多そうでグダグダ感に失笑。終盤、部長が劇に登場し、劇自体も無事終わったものの、部長はどこにいたのか?
部長の謎を解くための主人公とヒロインの旅(?)は続きます。