概要
雨の滴が、沈黙に句読点を打つ。――正解を探す二人の、六階まで。
雨の朝、エレベーター前で上司と鉢合わせした部下は、雑談のコツの本を読んだばかりなのに、言葉が出てこない。上司もまた、パワハラを避ける部下との接し方の本を読んでいて、「話さないこと」が正解なのか迷っている。密室の沈黙を強調するのは、畳んだ傘から落ちる“ぽた、ぽた”という水滴の音。そして、緊張がほどけた瞬間に起きる小さな事故。六階で降りるとき、上司が「先に降りるか」「開くボタンを押すか」で躊躇し、部下は「ありがとうございます」に、言えなかったことのすべてを詰め込む。
同じ出来事を部下編/上司編の二視点で描く掌編二本。
同じ出来事を部下編/上司編の二視点で描く掌編二本。
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