よくある物語、と思う向きもあるだろうが、私は絶妙と受け取った。冒頭から漂う厭世感と、投げやりさ。然しそこには確かに息づく、守るべき矜持が感じられるのがとてもいい。色の匂いを嗅ぎ取りつつも、冷静なのがまた良ろしい。安易に恋人という言葉を使わないのも私の好みだ。翌満月と云う言葉があるのかわからないが、それ以外に言い様がないであろう約束の時。ともすれば、こんな時間が現代人には必要なのかもしれない。
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